蘭ちゃん ページ35
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松田さんと連絡先を交換した後、私は萩原さんと一度会ってみた。
なんかサラサラ髪の超イケメンだったからビックリしたし、なんなら心を撃ち抜かれたが、まあそこは割愛して。
「ーーーー神楽坂さん、お料理出来ましたよー!」
「ア、ウン……アリガトウゴザイマス」
「……」
満面の笑みでほかほかと湯気を立てる料理を掲げる少女に、「何でいるんだオマエ」みたいな青ざめた表情で睨みつけてくる少年。
ーーーー私は今、“眠りの小五郎”として名高い毛利小五郎さんの家にいた。
うん、何でだ??
そう死んだ目で考えるが、答えは……うん、私が蘭ちゃん助けたからだね。
そう、きっかけは今日の任務でのこと。
またもや日本のヨハネスブルクと名高い東都米花町へと任務を遂行しにやってきた私は、特に何事もなく呪霊を払い終えた。
そして高専に帰ろうと駅へとやって来たとき、ちょうど目の前の女子高生達の1人が誰かに押されてホームへと落ちるのを目撃したのだ。
咄嗟にその手を掴んで引き上げたは良いものの、勿論と言わんばかりにその場には気まずい空気が流れる。
女子高生の内の1人ーーーーテレビでも見たことのある、あの鈴木財閥の令嬢の鈴木園子が黒髪の子が突き落とされかけたことに憤慨していたが、黒髪の少女、蘭ちゃんは青褪めて震えていた。
まあ、ただの(?)女子高生が轢かれかけたらそうなるよね……。
呪霊が憑いていないため、怨みを買ってるということは無い。
まあ新聞やテレビに取り上げられてもいる蘭ちゃんなので、おそらく先程の行為は誰かの陰湿な嫉妬とかだろう。
『ーーーー大丈夫?気を付けないと……ここは米花町だよ?』
流石に震える少女を放っておくわけにもいかず、私は適当な言葉を掛けて彼女を慰めた。
すると先程まで怯えていた少女は健気にも笑みを浮かべ、『お礼をさせてください』と私に申し出た。
え!!?いやいやいいよ、と断ったのだが、余りに強い押しに私も折れ、今晩の晩御飯をご馳走してもらうことになったのだ。
いや、なったのだが………。
「(どうしてこの女性が蘭の家に……!? まさか、オレの正体に気づいたのか?!!)」
じぃっと穴が開くんじゃないかって程に見つめてくる以前の少年に、
「(………失敗したなぁ……)」
と私は死んだ目で笑うのだった。
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リュウイ - 続編も見ました!!面白かったです!また続き待ってます! (2月8日 15時) (レス) @page50 id: 2148135a94 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - (Rin)さん» ありがとうございます!いつも見ていると言ってくださり嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします! (1月5日 23時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
(Rin)(プロフ) - いつも見てます!応援してます!! (1月5日 22時) (レス) id: a9de1c3c9c (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ゆゆさん» 本当にありがとうございます〜〜〜!!😭まだ分かっていなかったので嬉しいです!これからもどうぞ読んでくださいね🙇 (12月24日 9時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!! 続編の行き方なんですがまだ分からなければなのですがお話を追加の所が50話になると自動で続編へ移行に変わりますよ!続編でも頑張ってくださいね! (12月23日 18時) (レス) @page49 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みずき | 作成日時:2022年5月22日 17時