コナンside 2 ページ12
⭐︎
子供相手には優しい女性なのかーーーーーーーー。
自分の背丈に合わせ、少し背を屈ませた女性の行為にコナンはそんな考えを抱いた。
……が、女性がにこやかに微笑む目の奥には一欠片の柔らかさすら無く、冷徹な光を放っていることにコナンは気付き、その考えは見事に砕け散った。
「ーーーーーーーーどうしたの?坊や。ご両親は?」
踏み込むな、と暗に伝えるかのようなプレッシャーを笑顔で放つ彼女に、警戒のボルテージがどんどん上がっていくのが分かる。
コナンは引き攣る頰を懸命に吊り上げ、無邪気な笑みを形作った。
ーーーーーーしかし、“良識のある大人”なら大体の人が答えてくれる服装についての質問を、固い笑みと曖昧な言葉で交わしていく女性。
(ちっ……警戒が固すぎる……!!何なんだ、この人は……!?)
(ちょ、何なのこの子……?何でこんなに私の事疑ってくるの……?怖…)
まさか互いが互いにそんな想いを持っているとは知らず、コナンとAは2人共瞳の奥に警戒を滲ませながら話を続ける。
と、コナンはさりげなく眼鏡に触れ、女性の服の袖に付けた盗聴器の調子を確かめた。
(よし、博士の盗聴器はちゃんと機能しているな……)
「なんで教えてくれないのー?あ、それとも…………教えたくない何か、でもあるのかな?」
「エッ???」
そしてそのまま、女性に少しカマをかけてみた。
すると、女性の唇から戸惑ったような呟きが零れる。
唖然としたように目を見開く彼女に、手応えを得たコナンは畳み掛けるようにして問いを発する。
「やっぱり図星なんだよね?」
「ん、んん………???」
「誤魔化すな…あっ、誤魔化さないでよ!」
曖昧に言葉を濁し始めた女性に、思わずコナンは元の口調になって声を荒げた。
その後慌てて元の口調に戻したが、彼女はさして気にした様子もない。
ホッと息を吐いたコナンだったが、このままじゃジリ貧だ。
すっと息を吸い込み……。
「安室さん!」
突然の大声にピクリと反応した女性が、探るようににコナンの瞳を覗き込んだ。
その無機質な瞳に、思わず背筋に怖気が這い上がる。
が、後ろから現れた信用できる彼の存在に、
コナンの体は安心したように弛緩した。
3479人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
リュウイ - 続編も見ました!!面白かったです!また続き待ってます! (2月8日 15時) (レス) @page50 id: 2148135a94 (このIDを非表示/違反報告)
みるく - (Rin)さん» ありがとうございます!いつも見ていると言ってくださり嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします! (1月5日 23時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
(Rin)(プロフ) - いつも見てます!応援してます!! (1月5日 22時) (レス) id: a9de1c3c9c (このIDを非表示/違反報告)
みるく - ゆゆさん» 本当にありがとうございます〜〜〜!!😭まだ分かっていなかったので嬉しいです!これからもどうぞ読んでくださいね🙇 (12月24日 9時) (レス) id: df78d63940 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ(プロフ) - めちゃめちゃ面白いです!! 続編の行き方なんですがまだ分からなければなのですがお話を追加の所が50話になると自動で続編へ移行に変わりますよ!続編でも頑張ってくださいね! (12月23日 18時) (レス) @page49 id: 2307c0fefd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みずき | 作成日時:2022年5月22日 17時