第二百十六話 『邪魔立て』 ページ21
ヒュッと電光石火の如き速さで風を切り、
足元を掠めるナイフ。
刀剣使いの自分では、中々近距離戦に持ち込む事は出来ない。
ただ、やはり日向野に銃弾を撃ち込まれた後から、僅かにだが速度が下がっていた。
背中が熱い。焼けるように熱い。
何か生温かいものが服にジワジワと染み込んでいくのがわかった。
先程、目の前の此奴に斬られた所だ。
しかしそんなものに構う暇など、
藍澤には無かった。
「藍澤君、伏せろ！」
日向野が奴を相手しつつ、振り返って叫んだ。
と、ゾワリと背中に気配が這った。
…いかん。堕落者だ。
そう瞬時に把握した。
太刀を逆手に持ちドッと地面に伏せると、
予想通り堕落者は自分へと覆い被さってきた。
ざぶ、と鈍い音の後、
びちゃびちゃと赤い雨が降ってきた。
「敵の体重を利用して身体を串刺しにする術か。
藍澤大尉、やるなぁ」
あれ、と藍澤は違和感を感じた。
「ああ、御相手さんもあんまり戦いたく無さそうだったから、引き分けって事で。それに、堕落者に囲まれちゃったし」
「これでやっと波根ちゃん探し再開できると思ったのに…」
いつまでも串刺しにした堕落者の下敷きになっているわけにも行かず、重い堕落者を左腕で退けて立ち上がる。
「いやぁ、今日は乱闘三昧だ」
日向野はそう言うと、
銃をホルダーに仕舞い再び太刀の鯉口を切った。
第二百十七話 『義理は無いけれど』→←第二百十五話 『感電』
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ネット依存狼少女(プロフ) - 終わりました (2016年10月5日 20時) (
レス) id: 3914cf26d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット依存狼少女(プロフ) - 整理してきますね (2016年10月5日 20時) (レス) id: 3914cf26d6 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - 海月さん» ……続編が必要なようです…… (2016年10月5日 20時) (レス) id: 3d07d6e42c (このIDを非表示/違反報告)
五木(プロフ) - 更新しましたー！続編お願いします (2016年10月5日 20時) (レス) id: 97c0d8cbf8 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - お願いしますー (2016年10月5日 19時) (レス) id: e483cc4c78 (このIDを非表示/違反報告)
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