第百九十八話 『ごっつんこ』 ページ3
深奥side
しばらくして我に返った。そうだ。私の近くに倒れていたあの人は無事だろうか。
最悪の事態も想定して、ついさっき動きを取り戻したばかりの足で、あの人のもとに歩を進める。
さっきは少し離れていてよく分からなかったが、だんだんとその姿がはっきりしてくる。
手が届く距離までくると、かすかながら音が聞こえた。呼吸･･･?をしている音の用だが、
やけに安らか。そう。眠っているだけだった。
心配して損したと思ったが、最悪の事態とはほど遠いその状況に安心した。
さて、なんで寝てるのだろう。いつ狙われるのかも分からないというのに、こんな安らかに。
まぁ･･････起こしてみれば全部分かる。
「あのー。起きてくださーい。」
「･････････」
返事がない。
「起ーきーてーくーだーさーい−−」
「････････････」
ダメだ。まるで目覚める様子がない。
ふと思ったが、よく見るとこの人。とても綺麗な顔立ちをしている。
充分近い距離なのに、もっと近くで見てみたくなって顔を近づける。そしてもう一度。
「起きてくだ･･･っうわぁ！」
お互い。頭をぶつけた。
「痛たたたた･･････あ！ ごめんなさい」
第百九十九話 『２度目の自己紹介』→←第百九十七話 『疲れた』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 7人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「募集企画」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ネット依存狼少女(プロフ) - 終わりました (2016年10月5日 20時) (
レス) id: 3914cf26d6 (このIDを非表示/違反報告)
ネット依存狼少女(プロフ) - 整理してきますね (2016年10月5日 20時) (レス) id: 3914cf26d6 (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - 海月さん» ……続編が必要なようです…… (2016年10月5日 20時) (レス) id: 3d07d6e42c (このIDを非表示/違反報告)
五木(プロフ) - 更新しましたー！続編お願いします (2016年10月5日 20時) (レス) id: 97c0d8cbf8 (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - お願いしますー (2016年10月5日 19時) (レス) id: e483cc4c78 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
