【オリジナル企画小説】継承者5【二次募集開始】 (ページ17)

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第二百十二話　『英雄から英雄王へ』ページ17

悠side

その後、孫権に連れてこられたのは、孫権の部屋だった
孫権はまだ若い姿の孫権だったから、まだ孫策とかがいる時代なのかもしれない

「急に連れてきてしまってすまぬな。我が名は孫権。お主は良く知っているだろう？」
「……なんで、悠君の名前、知ってるの」

ここに来てから、口を開いたのはこれが初めてだ
名乗ったわけでもない
なぜ、悠君の名前を知っているのか？

「それは簡単。お主に力を与えた時から、名前は知っている」

力を与えた時__
成程、納得はできた

「なぜ、悠君はここにいるの」

どうして、孫権が生きていた時代に来てしまったのか

「それも簡単。私がお主を呼んだから」

孫権が悠君を呼んだ？何の為に？

「悠、私はお主を英雄王にする為に呼んだのだ」
「英雄王？悠君が？」
「そうだ。お主は私の力を使うのに相応しい」
「相応しい？何それ、悠君は相応しいなんて思ったことない！」
「そうであろうな。お主は人を操ることも動物を操ることも嫌っている。だが、それでいいのだ」
「どういうこと？」

孫権の言ってる事が、全く分からない
悠君は孫権の言ったことを否定したのに、孫権はそれでいいと言う

「私の力は、使いようによっては恐ろしい力だ。私もこの力をあまり使いたくはない」
「……悠君と一緒？」
「そうだ。お主と一緒だ。お主が私と一緒だったから、私はこの力を使うのはお主しかいないと認めた」
「認めた？」
「そう、認めたのだ。英雄王とは、力の元となる英雄に認められてこそなる事ができるのだ」

そんな話、淳介様から聞いた事はなかった
淳介様も認めた、ということなのだろうか？

「お主には、志士の眼と雷の属性を新たに与えよう」
「誇れ、小さき英雄よ。お主はこれから、小さき英雄王となるのだ。私が認めた小さき幼子、私はお主を見守っている。今は安心してお眠りなさい」

そこで、悠君の意識は途切れてしまった
一つ分かることと言えば、悠君が次に起きる頃には、悠君が英雄王になっていると言うことだ