第六十七話『お願い』 ページ20
たまたま居た見慣れた陰。
治療した後だと思われる弟さんと怪我した張本人らしい主様。
遠目ながら察してはいたが...
「...!...あらぁ、まぁ、...これは」
必死に治し終えていた彼に声を掛けた。
「弟さん。これを。私は治療の必要ないからね?...リスク返ってくるの怖いから。」
「怪我をしているではないですか。治しますよ」
「あ、いやいや、本当に平気よ。着物だけ〜。これだけ受け取って?」
肩を竦めて、冗談を言うように言った。
本当はリスクを侵してほしくないし、私は崩すのは遠慮なだけだ。
イコールだし。相性悪いのは元から。
体力を使うらしいので、渡したのは私の持っていた携帯食だ。
口に合うかは不明だ。
だけど、彼の能力のリスクはすこしは解ってるつもり。
「主様にもあげる〜。養生してね?...」
「紫ちゃんは平気なの?」
「ん、平気だよ。主様?、自身のことを第一に。」
その瞬間、素直な感情が出てきた。
そのお願いを押し付けよう。二人に対しては。
「あぁ、一つお願い...名前で呼んで欲しいです、忘れないように、なるまででいいから」
すっかり、あやふやになる名前はまだ馴れない。
だからこそ、これだけでいい。
悲しい顔もしていたこと。
気遣うような、優しく、哀しい笑みを浮かべていたこと。
改めて感化されていること。
それを噛み締めていた。
�出来れば戻れたとして。その後も、今からずーっとがいいけど。�
�でも、そんな上手くはいかない�
そんな本心は消えていった。
脚を引きずりながら、忍術を使わずに来たのは内緒である。
《約束、だよ。...お願いにしかなかないけど。》
ーーー
色々ごめんなさい!
紫苑を自由に出してあげてください...
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ねこうさぎ(プロフ) - しのっちさん» しのっちさん!続編できたそうなので更新してください! (2016年9月11日 13時) (レス) id: 721485c99d (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ(プロフ) - しのっちさん» しのっちさん!続編できたそうなので更新してください! (2016年9月9日 20時) (レス) id: 721485c99d (このIDを非表示/違反報告)
海月(プロフ) - 大変長くお待たせしました。続編を製作しました。 (2016年9月9日 16時) (レス) id: e483cc4c78 (このIDを非表示/違反報告)
ねこうさぎ(プロフ) - 海月さん» 続編を作成してください。 (2016年9月9日 8時) (レス) id: 721485c99d (このIDを非表示/違反報告)
しのっち(プロフ) - ……お話がいっぱいだったようなので、続編ができるまで待機しておきます…… (2016年9月8日 23時) (レス) id: 3d07d6e42c (このIDを非表示/違反報告)
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