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第八十六話『隼』奥津城棗side ページ36

取り敢えずボコるったって…!

太刀は棒の如く使うのが一番、と誰かさんが言った言葉を思い出す。
なら長巻も、と堕落者に向かって長巻を振りかぶってみるが、堕落者も形によって能力が違うようだ。
獣型のそれは機敏に攻撃をかわす。

これでは、ただただ長巻を振り回しているだけに過ぎない。

「くっそ…速過ぎるだろ…ッ!」

破沼が肩で息をしながら吐き捨てるように言った。

「こっちが翻弄されてっぞ!どうする!?」
「どうするったって…、うちに聞かれても…」

じりじりと後退させられる。
この時だけ拠点のリビングの狭さを恨んだ。

と、ふと思いついた。
いや、でも。あっちだって多少の知能はあるだろうし、其処を跳び越えるかもしれない。
…あと、拠点がぶっ壊れるかもしれない。


「拠点がぶっ壊れる可能性があるけど、確実に此奴撃退出来る方法思いついたよ」

「…あ?」

「破沼、玄関側から回って攻撃してくれない?その間に仕掛ける」

「…?わかった。」

あーあ、これ厨二病と間違われそうで嫌だなぁ。
破沼が動くと同時に、右手をさっと前に突き出し神経を集中させる。
さっきより時間が掛かる事は直感的にわかったが、時間がかかると言っても2、3秒だ。

一瞬、這い上がってくるような脱力感に襲われる。

さっきより身体が重いが、そんな事を気にしている暇はない。
ぱっと現れた札を瞬時に取り、破沼が回った経路とは逆の調理場側へ移動する。

最初に出した札より威力が大きい事が何となくわかって、”それ”に自然と口端が歪む。


移動する途中で札を床に落とした。

さて。引っかかってくれるか。



破沼の攻撃を綺麗にかわした堕落者は、札の上に前足を置いた。

第八十七話『隼』破沼真賀流side→←第八十五話『隼』破沼真賀流side



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ジグ(プロフ) - 終わりました (2017年3月18日 17時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
ジグ(プロフ) - 更新します (2017年3月18日 16時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 終わりです (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 更新いきます (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@メイドラのエルマ赤穂浪士で死亡(プロフ) - 終わりましたー、次の方どうぞ! 本当だ、順位上がってますね笑 (2017年3月18日 16時) (レス) id: 38080604d2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月 x他8人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )  
作成日時:2017年2月3日 22時

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