【オリジナル企画小説】継承者Ｒ弐

第六十七話『隼』光刹那side ページ17

光刹那はなんとか能力を駆使して、堕落者から逃れた。

能力の内容を理解するのに時間がかかってしまったが、理解してしまえばこっちのもの。

意外とあっさり片付いた。

現在、拠点に戻る途中である。

ちなみに能力は次のようなものらしかった。

まず、牛若丸こと義経さんの力。魔法陣を展開するだけだと思っていたが、本質は相手がその魔法陣を踏んだ後。なんと、超高速移動ができるようになるのだ。その速さが、音速なのか光速なのかまでは分からないが、あたりだと思う。

もう一つ。弁慶さんの力。仁王立ちで有名でマッスルな人だが、その特徴通りマッスルになるわけではなく、どうやら七つ道具を使えるらしい。さっきの戦いでは薙刀を使った。

高速かつ高威力。まとめるとそんな感じだ。


ところで今、迷子である。辺り一面砂だらけ、砂漠のど真ん中といったところだ。

もはや自分がどう歩いて来たかなど覚えてはいない。

さらにいうと、今は夜だ。つまり真っ暗だ。

真っ暗な中で一人砂漠を放浪していても、見つけてくれるのは堕落者ぐらいなのだろう。

最も、彼らが夜行性なのかは知らないが。

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