第五十一話『蜘蛛』福門兎叉丸side ページ1
「貴様が福門兎叉丸か?」
眩い光からやっと解放されたかと思うと、次は目の前に見知れぬ輩(やから)が現れた。一人は冷酷な雰囲気を漂わせた、背に織田の木瓜紋(もっこうもん)を記した男と、まるで昔の僧侶の様な盲目の男だ。二人は、黙視している。
「あ、あの、……貴方方は……?」
「嗚呼、儂(わし)は天下の織田信長じゃ。こやつは、……鑑真、と申したか?」
「ええ、私は鑑真と申します」
「貴様に、力を与えに参った」
「力……? 力って、何の……」
「まァ、何(いず)れ解りますよ」
二人の男が俺の肩に触れると、再び光に襲われて、気付くと其処は又違う空間だった。先程とは異なり、誰かの家の部屋の一室の様だ。
出口だと思われる扉を開け、廊下に出ると、他にも部屋があった。それぞれには名札が下がっている。此処は、シェアハウスの様な感じなのだろうか。閉めた扉には自分の名札もぶら下がっていた。
どちらにしろ、俺の他にも人は居るのらしい。
白い壁を見つめながら、廊下を進んで行く。すると、一際目立つ黒い扉が目に入った。気になると云う好奇心で、その扉を開けてみた。中には、若い二人の男女が居た。俺は、咄嗟に自らの名を名乗った。然も、本心が出た状態で。
「吾輩は、福門兎叉丸と申す。……以後、お見知りおきを……」
ああ……やってしまった。
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ジグ(プロフ) - 終わりました (2017年3月18日 17時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
ジグ(プロフ) - 更新します (2017年3月18日 16時) (レス) id: 551194a6cd (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 終わりです (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
北斗七星(プロフ) - 更新いきます (2017年3月18日 16時) (レス) id: 9ad4b46b38 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@メイドラのエルマ赤穂浪士で死亡(プロフ) - 終わりましたー、次の方どうぞ! 本当だ、順位上がってますね笑 (2017年3月18日 16時) (レス) id: 38080604d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:海月 x他8人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )
作成日時:2017年2月3日 22時