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第三十話『鯱』古明地那楠 ページ30

「天野さん、どこに行ってしまったんでしょうか…………」


「さあ、そんな遠くに行く時間はないはずだけど。」



先程、天野永久と天月千尋夜が言い争いをしていた所、永久がアジトを飛び出してしまった。



ちなみに那楠は止めようと思ったが、千尋夜の言ってる事の方が正しいと感じたため敢えての傍観だった。




「しかしこの偽世界には空間の歪みあります。正直移動時間はあまり当てになりません。」


「ああ、そうか。…………って、あれは?」


千尋夜の視界に写ったのは、幾多の堕落者の残骸。それが表すのは、少し前にここで誰かが堕落者と戦ったということ。



「まだ皆さんの能力は把握できてませんので、誰がやったかは解りませんが…………天野さんの可能性は高いですね。」


「ああ。…………」


そこまで言うと千尋夜は口ごもり、那楠の右手を見る。


「…………所でさ、さっきから気になってたんだけど、聞いていいかい?いや、どうでもいいことなんだけどさ。」


「はい、何ですか?」


「結婚指輪ってさ、普通左手の薬指なんじゃないのかい?」

確かに、那楠は指輪を右手薬指につけている。


「唐突ですね…………どうやら結婚指輪って、左手薬指だけでなく各指で意味があるらしいんですよ。右手薬指は『恋愛成就』『精神の安定』だとか。結婚してから五年経ちますが未だに恋愛感覚ですし、普通の結婚でもないので右手薬指に着けてますね。」


「はあ…………」


自分から聞いたものの、ちょっとのろけ入ってるな、と千尋夜は心の中で苦笑いした。




それからほどなくして、千尋夜と那楠は木陰に一人佇む永久を発見した。

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I’m(プロフ) - A (2019年10月5日 15時) (レス) id: 12d36b8d85 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@二航戦バンザイ(アローラの姿)(プロフ) - 作者様、お話が全て埋まってしまったので続編お願いします。 (2017年2月3日 20時) (レス) id: fb07d4ff14 (このIDを非表示/違反報告)
烏丸(プロフ) - 終わりました。 (2017年2月3日 18時) (レス) id: bf31fee5d1 (このIDを非表示/違反報告)
烏丸(プロフ) - 更新します。 (2017年2月3日 18時) (レス) id: bf31fee5d1 (このIDを非表示/違反報告)
鯉城@二航戦バンザイ(アローラの姿)(プロフ) - 終わりました (2017年2月3日 10時) (レス) id: e72c19c3f6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海月 x他9人 | 作者ホームページ:( ˇωˇ )  
作成日時:2017年1月28日 10時

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