麻貴ちゃんだから、 (ページ34)

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学校ページ34

来週から東京の学校に転入する。

その為に今日は手続きと挨拶で新しい学校に行かなあかん。

前の学校も1回も行ったこと無いし、新しいも何も無いねんけど、緊張する。

麻貴｢Aー、そろそろ行ける？｣

A ｢うん、｣

麻貴｢顔硬いなあ｣(笑)

やってなぁ...

麻貴｢今日は先生と会うだけやし私も居(お)るから大丈夫やって...｣

A ｢...せやんな、｣

麻貴｢ほな行くでー｣

＿＿＿＿＿＿＿＿

｢初めまして〜
担任になります柚木瑠璃(ゆずきるり)です。
よろしくお願いします。｣

A ｢福田Aです、...お願い、します｣

麻貴｢福田Aの姉です。
実家が大阪で両親はこっちに居ないので私が保護者になります。頼りないとは思いますがよろしくお願いします。｣

担任は柚木先生という若い女の先生。

私が不登校だったってことで、相談とかしやすい歳の近い同性の先生なんかな、なんて勘ぐってまうのが私の悪いところ。

そんなひねくれたことを考えとると、麻貴ちゃんと先生がもう手続きを進めとった。

柚木｢.............一応こんな感じですかね。あとはこちらの資料を来週提出して頂ければと思います。｣

麻貴｢なるほど。
だいぶ噛み砕いて説明させちゃいましたよね。すみません｣(笑)

柚木｢いえいえ〜。またわからないことがあったらいつでも連絡くださいね。｣

麻貴｢ありがとうございます。｣

柚木｢じゃあ、今日は校内を案内して終わりにしますね〜｣

麻貴ちゃんと先生の話し合い？が終わって、校内を案内してもらうことになった。

柚木｢覚えるのは無理だと思うので、とりあえず見学くらいの軽い感じで回りましょうか｣

A ｢...はい、｣

＿＿＿＿＿＿＿＿

校内を回った後、先生は玄関まで送ってくださった。

麻貴｢じゃあ、今日はありがとうございました。｣

A ｢ありがとうございました、｣

麻貴ちゃんに続いてお礼を言う。

柚木｢はい。
では、また来週お待ちしてますね｣

先生にお見送りしていただいて学校を後にする。

麻貴｢柚木先生良い人そうで良かったなあ...｣

A ｢うん、｣

麻貴｢まぁ、無理はせんでええからな？｣

麻貴ちゃんは、私が小学生の時から『学校は行かなあかん場所って訳やないから、家に居(お)っても別に大丈夫やねんで？』って言って勉強を教えてくれた。

でも、中学生にもなれば行った方が良いことくらいわかる。

やからちゃんと、頑張りたい。