麻貴ちゃんだから、 (ページ30)

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寮にはそこまで明確なルールは無い。

それでもなんとなく皆で同じ時間にご飯を食べて、自分の部屋で寝る。

だから、他人の部屋で一夜を過ごすなんて落ち着かん。

他のメンバーがどうかは、知らんけど。

平手｢くらって意外と人のこと見てるよね〜｣

倉咲｢そう？｣

どんなに素っ気なく返事をしても

平手｢そういえば昨日愛佳がさあ、｣

倉咲｢はは、やばいねそれ｣(笑)

適当に笑ってるだけでも

平手｢てか、くら私のこと嫌いでしょ？｣(笑)

ずっとずっと喋り続ける平手ちゃん。

何考えとるんかわからない。

倉咲｢...そんなことないよ｣

平手｢それにしては間(ま)あったけどね｣

倉咲｢みんなそうでしょ。
自分が持っていないものには憧れるんだよ。｣

平手｢くらは大人だよね。
くらがセンターだったら良かったのに。
そしたらこんなところでダラダラと話し続けることもなかったのに...｣

倉咲｢たまには良いんじゃない。ダラダラと話し続ける日があっても｣

平手｢じゃあまた部屋来てよ？｣

倉咲｢...わた、しはパス｣

平手｢言うと思った｣(笑)

確かに私は平手ちゃんが嫌い。

自分に無いものを持っとるから。

自分のことを好きになったらええんよな。

今の自分を受け入れられればええんよな。

そしたら平手ちゃんと比べなくてええ。

.....好きになるまでにはもう少しかかりそうやわ(笑)