麻貴ちゃんだから、 (ページ22)

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･(菅井友香side) ページ22

菅井｢Aちゃん楽しめてる？｣

遠目に見ても分かるくらいにAちゃんの顔色が悪い。

私が無理矢理誘っちゃったというのもあって心配になる。

そう思って問いかけてみたけどAちゃんは頷くのみ。

やっぱり体調悪いっぽい？

菅井｢顔色悪いけど大丈夫？｣

倉咲｢...大丈夫、｣

みんなで集まってからもう約2時間。

そろそろお開きにしても良いような雰囲気もあるし、帰してあげたい。

そう思っていると、丁度愛佳達がみんなに声を掛けた。

志田｢このあと二次会みたいな感じでカラオケ行かない？｣

織田｢もちろん行きたい人だけで良いけど｣

2人の声を皮切りに、みんなからも声があがる。

尾関｢えー行きたい！｣

米谷｢私は明日学校あるしパスかな｣

周りの騒がしさに比例してAちゃんの顔はどんどん険しくなっていく。

倉咲｢...っふぅ、｣

上村｢友香ちゃん達、カラオケ行く？｣

菅井｢あっ、んー...私たちは良いかなぁ｣

上村｢そっか。じゃあ、また明日ね〜｣

菅井｢うん。楽しんできてね〜｣

莉菜ちゃんと話していると、段々と肩が重くなってきた。

菅井｢Aちゃん？｣

倉咲｢...行かないの？｣

菅井｢えっ？うん。
こんな体調悪そうなAちゃん置いて行けないよ｣(笑)

倉咲｢ごめん...｣

菅井｢大丈夫だよ。
それより、こういうところ苦手だった？私こそごめんね...｣

倉咲｢んーん、大丈夫｣

どう考えても大丈夫じゃなさそうなのに...。

この僅かなやり取りだけでも、Aちゃんが色んなところに気を遣って生きてきたのがわかる気がする。

私やメンバーの前では自然体で居れば良いよ、という気持ちを込めて頭を撫でていると更に肩が重くなった。

菅井｢Aちゃん？寝ちゃった？｣

最年少は最年少らしく皆に甘えたら良いんだよ。