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くちづけ七つ ページ8

貴「首領、椎名Aです」

森「嗚呼、入りたまえ」


本日二度目の報告
状況は全然違うけど


貴「任務、遂行しました。報告書は後程」

森「そうかい。速かったね」

貴「ありがとうございます」


それだけ言って、踵を返そうとしたその時
首領が眉を潜めた


森「ん?A君、怪我してるね?」

貴「…………いえ」

森「嘘はつかない方がいい。こう見えても元医者だ。………見せてみなさい」



医務室に行かせず、そう言う辺り、首領は傷が深いことを確信しているのだろう
私が、其れを隠そうとしていることまでも


貴「分かりました」


上着の前を寛げ、脱ごうとする
上着の下から見えたボロボロの白シャツと、おびただしい血に首領は顔色を変えた
シャツの前を開けば、白い腹に空洞が出来ていた
後ろの景色がよく見えるだろう


森「なっ…………」


首領が絶句している
当たり前だ
こんな傷で平然としている者などいない
というか生きている者もいるかどうか


貴「重火器でやられました。タイマーをかけていたようです。皆殺しにすれば攻撃は来ないと高を括っていた私の落ち度です」

森「これ、は……酷いね」


何故私が生きているのか分からないとでも言うような顔で私を見る首領


貴「……私の異能力で身体の時間軸をずらしました。慢性的な痛みは消えませんが、一応生きてます」

森「成る程。我慢出来る痛みなのかい?」

貴「ええ、まぁ。神経、焼き切れてますから」


生々しい話だが、実際そうなのだ
畏れ多くも首領自らが私の腹に包帯を巻いてくれた
……流石元本職、手際が良いですね


首領に薦められる形で、私は首領と向かい合う形で椅子に座った



森「さて────────」

















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(プロフ) - わぁ、前に読ませて頂いて(泣いた)忘れられなかった作品にまた出会えました!!この作品大好きです。 (2020年3月11日 6時) (レス) id: 001cac99b9 (このIDを非表示/違反報告)
KAZUKI(プロフ) - 電車で読んじゃいけないやつだった(泣) (2018年12月16日 13時) (レス) id: ccd6d3c3c5 (このIDを非表示/違反報告)
きー - 感動しました。もうボロ泣きです。ありがとうございます! (2017年12月13日 0時) (レス) id: ea7bbfad76 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - もう大号泣です。うわああああ(´;ω;`) 昔にも見たんですけど、やっぱりこの小説大好きです。他の作品も頑張って下さい。 (2017年7月28日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月華(プロフ) - 祀さん» 有難う御座います。こんなに感想を頂けれるなんて……!!!凄く嬉しいです。どんどん泣いてください。其れほどに入り込んで頂けれるなんてとても光栄です。有難う御座います。 (2017年5月6日 19時) (レス) id: 70f2eb3a84 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼月華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/01g/  
作成日時:2017年1月1日 22時

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