くちづけ二十と三つ ページ27
貴side
喉が圧迫される
首を絞められたときの、脳が膨張するような、吐きそうな、独特な感じ
………懐かしいわね
拷問……ではないけれど、こんなことされるの何年ぶりかしら
目の前の芥川は、私のことをくびり殺しそうな顔で睨んでくる
やだ、怖い
思わず笑みを溢すと、四肢の拘束がきつくなった
芥「何が可笑しい」
貴「いいえ?貴方の異能力と違って、私の異能力は不便利な所があるの。今回私が異能力を使ったら、其処の男が生き返るまでの暇潰しが無くなっちゃうじゃない」
芥「暇潰し、だと?」
貴「ええ。そんな男のために何十分も待ってあげるほど、私は優しくないもの」
芥「…………」
まあ、言い訳ではあるわね
だって、使わないのではなく、『使えない』のだから
腑に落ちない、という顔をしながらも芥川は私を解放した
………睨み付けるのもやめなさいな
肩を竦めながら、落ちた携帯を拾おうと屈んだ時、芥川の絞り出すような声が聞こえた
芥「何故……太宰さんは、僕が此奴に劣っていると云うのだ」
……………成る程ね
太宰さんに心酔している彼だからこそ、そう言われたことを気にしているのだろう
貴「あながち間違ってないわよ?私だったら、異能力を使わずに貴方を倒せる」
芥「何、だと」
不敵に笑って見せれば、黒獣が襲い掛かってきた
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澪(プロフ) - わぁ、前に読ませて頂いて(泣いた)忘れられなかった作品にまた出会えました!!この作品大好きです。 (2020年3月11日 6時) (レス) id: 001cac99b9 (このIDを非表示/違反報告)
KAZUKI(プロフ) - 電車で読んじゃいけないやつだった(泣) (2018年12月16日 13時) (レス) id: ccd6d3c3c5 (このIDを非表示/違反報告)
きー - 感動しました。もうボロ泣きです。ありがとうございます! (2017年12月13日 0時) (レス) id: ea7bbfad76 (このIDを非表示/違反報告)
Asora(プロフ) - もう大号泣です。うわああああ(´;ω;`) 昔にも見たんですけど、やっぱりこの小説大好きです。他の作品も頑張って下さい。 (2017年7月28日 22時) (レス) id: 32969ac174 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月華(プロフ) - 祀さん» 有難う御座います。こんなに感想を頂けれるなんて……!!!凄く嬉しいです。どんどん泣いてください。其れほどに入り込んで頂けれるなんてとても光栄です。有難う御座います。 (2017年5月6日 19時) (レス) id: 70f2eb3a84 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼月華 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/01g/
作成日時:2017年1月1日 22時