召喚されたら追い出されました (ページ1)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:716 hit

第11話ページ1

俺たちは以来である薬草を手に入れるために薬草の生えている草原へ向かった。最初は俺と晴真の2人で行く予定だったが王により【勇者】達も連れていくことになった。少しだけ面倒だと思いつつもそれを表情には一切出さずに、クラスの人気者である竜宮智景を演じる。それは晴真も同じで上位カーストの九頭宮晴真を演じている。
「あ、あの…竜宮くん,九頭宮くん…その久しぶりだね」
声をかけてくれたのはクラスの人気者宰川茜音が声をかけてくれた。
「うん、久しぶり,宰川さん」
頬が少しだけ赤く染まっている。興味もなければどうという感情もわかない。それは晴真も同じらしく無愛想な表情を貫いている。
1度話しかければ話を続けるのは簡単だ。相手の欲しい質問を言って相槌を打てばいい。
そう会話を続けていけばいつの間にか目的地へ着いた。
ここからは簡単だ。
「晴真,さっさと終わらせようぜ?」
「あぁ」
俺と晴真は目的を果たすために腰を下ろした。
その瞬間に俺たちは動けなくなった。
どうやら結界をはられて動けなくしたようだ。
「済まない…王国に謀反を起こそうとする者には罰を与えなければならない規則なんだ」
[謀反]は初めて聞く言葉だった。俺たちはそんな気を起こすつもりもなければ考えてもいなかった。
だが周りのやつの反応を見れば一目瞭然だ。
俺たちは…裏切られたんだ。
ーー誰に?
分からない。
ーーなんで?
それも分からない。
考えても考えても分からないことだらけで悔しかった。
せめて抵抗しようと立ち上がろうとしたが力が入らない。
俺たちは【闇】属性。【光】には弱い。常識だが、何とかなるんじゃないかと思った。
目の前が一気に眩しくなった。
ーーあぁ…俺たちは死ぬんだ。
隣にいる晴真も涙を浮かべていた。

「済まない」

そんな声が聞こえた。
だがそれは遠くへと消え俺たちは消えてしまった。