転生10 ─過去─ ページ13
ここで一つ、昔話をしようか。
私の家庭の事だ。
この前は勿体振ったけど、いずれ知ることになるだろうし。
前世での私の家庭は、散々なものだった。
両親からの虐待、ネグレクト、誰からも必要とされず自分を殺す日々。
それは学校でも変わらなかった。
何故なら私が人と関わることをしなかったから。
否、正確に言うと出来なかった。
出来損ないのお前は人と関わるな、うちの恥さらしめ
そう両親に告げられたから。
両親の言う事は絶対で夢も希望もクソも無い。
そんな生活。
だからと言って嫌になる事も逆らう事も無かったよ。
私には"辛い"なんて感情、とっくに無かったから。
唯一私を照らしてくれたのは、君達だよ
─出久やかっちゃん、私の大好きな皆
辛いなんて感覚、麻痺してて解らなかったけど"楽しい"はしっかりある。
それさえも否定されていたものならたまったものじゃ無かったけど。
あの日かっちゃんが言った
─屋上からのワンチャンダイブ
あの言葉に、希望が見えた。
それで今に至る訳だけど、結局今世でも両親はクソ。
正確に言えば親父がね。
彼奴のせいで、母さんは死んだ。
…否
私が、母を殺した。
両親はいわゆる"個性婚"
父の異常なまでの強個性への執着によって、母は日に日に衰弱していった。
心が病んでいき、ついには無意識の内に私にナイフを振りかざした。
今でも残る、深い傷痕。
しっかりと、私の右腕にそれは示されていた。
幼かった私は解らなかった。
自分の個性が発動していたことに。
『お母さんなんてｯ!!死んじゃえｯｯ!!!!』
母は私に傷を付けたナイフで、自ら死に至った。
このせいで私は現状、"無個性"で通すことになっている。
幼かった私を国は保護対象と見なし、個性発動を禁止した。
勿論私だって、母を殺した個性なんて使いたくも無かった。
了承し、私は"無個性"になった。
私を最高傑作だと喜んでいた父は激怒し、私を家に入れなくなった。
私の個性の事はまた後々話そう。
これが私の過去の全て。
私は、愛された事が無い。
そしてそれは、きっとこれからも無い。
主要キャラを引き立てるモブでいい。
だから私は、自分の愛したこの世界を壊したくない。
従って私は、"原作を壊さない為にモブになって見守りたい"んだ。
まさか推し達に邪魔されるなんて、今の私には思っても見なかったけど…。
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桜酒 - やばい、挿絵めっちゃ綺麗 (2018年9月24日 16時) (
レス) id: 7715cc5acc (このIDを非表示/違反報告)
藍伊(プロフ) - まるさん» 全然生意気とかじゃないです！大丈夫ですよ！言われてみれば確かにそうですね…笑まぁただ、このお話の夢主ちゃんは色々と隠すつもりは無いんですよね…これ以上言うとネタバレになってしまうのですみません^^;違和感があったのならごめんなさい！ (2018年8月26日 19時) (レス) id: a43a9b4f38 (このIDを非表示/違反報告)
まる - あの……大変申し訳ないんですけど、一話であんなに殺伐としていた主人公が、前世の記憶を思い出したからって急にオタクじみた言動をするの、おかしいと思います。普通前世の記憶って隠そうとしますよね？そこなんか違和感です。生意気言ってすみません。 (2018年8月26日 3時) (レス) id: 778e9b4416 (このIDを非表示/違反報告)
藍伊(プロフ) - まひろさん» ありがとうございます！続編の方でガッカリさせてすみません…。次回にご期待下さい！ (2018年8月23日 16時) (レス) id: a43a9b4f38 (このIDを非表示/違反報告)
まひろ(プロフ) - 夢主が可愛すぎて鼻からケチャップが。 (2018年8月23日 8時) (レス) id: 7de6681971 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：藍伊 | 作成日時：2018年6月18日 22時
