【赤羽 業】毒舌少女は元A組!!part6

毒舌度２２３％ ページ18

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　2人で手を繋いだままホテルに向かっていると、段々声が大きくなってくる。

　皆元気だな……。なんて思えるのも束の間。何だか異常を感じるようになってきた。何時もの教室見たいな騒がしさじゃなくて……もっと、深刻な……。

　カルマも同じような事を思ったのか、私が見上げると丁度目が合った。


「……急ごうか」


　カルマの言葉に短く返し、私は手を振り払う。え？ と驚きの声を漏らすカルマを置いて、私はホテルに向かって走り出した。


「ちょ、何で手離したの？」

『はぁ？ 急いでる時にそんな事してたら走れないでしょ!? 限定パフェと一緒だよ!!』

「ちょっと例えが意味分かんないけど言いたい事は分かった。了解」


　走り出して数秒後、ホテルから慌てた様に出てくる人影が見えてくる。目を凝らすとあのツインテールは……渚だ。


「Aさん！ カルマ君！」

『渚、どうしたの!?』

「2人とも早く！ 皆が……!!」


　私の疑問に答える事なくして、渚は私達を急かす。勿論急いでいるつもりなのだが……渚の慌てっぷりは尋常じゃない。渚の説明不足は、ホントに何かあったんだと実感させる。因みに私の説明不足は何時もです。読み取れる人は数少ないんじゃないかな。





＿＿＿＿＿





『……何、これ……』

「……」


　ホテルのロビーに駆け込み、私達は唖然とする。皆が、苦しそうに伏せていたから。中には倒れ込んだ人もいる。どうしたら良いのか分からず、私は近くにいた前原の元に駆け寄る。


『前原っ……！』

「A……」

『酷い熱……。大丈夫!?』

「っはは……、流石馬鹿、掛からなかったみたいで良かった……」



　力なく罵倒されるのに苛立ちを覚えながらも、私は不安しか出てこない。

　何で？ この短時間に何があったの？

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