毒舌度193% ページ35
ーー…
そんな出来事を皆に隠しつつ、私は真面目に勉強に取り組んだ。
得意な国語は勿論、学秀が得意な数学にも力を入れ、極力偏りをなくした……筈。
そして迎えたテスト当日。私はカルマと、のんびりと本校舎でのE組に向かっていた。
『カルマ、勉強した?』
「さぁね。……今回Aは随分真剣だったね。そんなに賭けが心配だった?」
『あー……まぁそうかも』
「……A組だもんね」
皆に余計な心配を掛けたり、集中を乱したりさせぬよう、私は学秀との賭けは黙っていた。……にも関わらず、カルマは不審そうな目で確信を付いてくる様な事を言うものだから、何処かからバレたんじゃないかとヒヤヒヤする。
私がキュッと口を結ぶと、Aさぁ……。とカルマがおもむろに口を開いた。
「……俺に何か隠してるっしょ?」
『……何で』
「理由を聞いてくるって事はほぼ確信だよねぇ……。誰と何をしたの」
目を細めて私を見下ろすカルマ。正直、冷や汗しか出てこない。ここで粘ってテストが終わるまで黙ってるのは簡単だけど、面倒な事になりそうだ。
『……ちょっと、学秀と賭けただけ。…………大丈夫。誰も何も失わないから』
「は……?」
『大丈夫だから。お願い、信じて』
「……ホントに、負けても大丈夫なの?」
『……皆に迷惑掛けない。……て言うか、負けないし』
「……そ。勝手にすれば」
『うん。終わったら全部話すから』
私はカルマの目を見て頷き、教室のドアに手を掛けた。
………………大丈夫。信頼を失わない為にも、E組に残る為にも、暗殺する為にも……私は、こんなところでつまずかない____。
316人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵(プロフ) - 立花 花泣さん» コメントありがとうございます!わざわざ一気読みとは……! そう言って貰え嬉しく思います!次も早めに効果出来るように頑張ります!! (2017年2月21日 18時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
立花 花泣 - すっごくすっごくおもしろいです!part5まで一気読みしてしまいましたwカルマくんと夢主ちゃんのやりとりも大好きです!part6の修正が終わるも楽しみに待っています、これからもがんばって下さい! (2017年2月21日 17時) (レス) id: a10039e702 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - 音色さん» 閲覧、感想ありがとうございます!そう言って貰えて光栄です。part6以降ですが、只今訂正中の為公開が出来ません。なるべく急ぎますので、お待ち頂けると幸いです。説明不足で申し訳ございません。 (2017年1月30日 20時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
音色 - 最近いっきよみしてますっ!とっても面白いでっす!ところでお願いがあるんですけどpart6のパスワードって何か教えてくれませんか?すみません。お願いします! (2017年1月30日 16時) (レス) id: 1114661b39 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» ありがとう!前原はイケメンなんだよ、多分きっと(( (2017年1月29日 23時) (レス) id: 014c775145 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:葵 | 作成日時:2015年10月26日 18時