毒舌度73% ページ34
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「A離せ、もげる」
凄い力で握っていたのか、前原が情けない悲鳴を上げる。
『私の力でもげるとかどんだけ貧弱なんだ』
「お前の力が異常なんだ」
『助けてやったのに随分な言い草だな』
「アレは助けたとは言わない。半ば八つ当たりだろ」
『いやいや?ちゃんと庇ってあげたじゃん?』
そんな事を話しながら、びしょ濡れの状態で皆の所に戻ってきた。
「うっわ。2人とも濡れてるし…」
「げッ…。お前ら、見てたのかよ…」
そう言いながら、ひなたちゃんは前原にタオルを差し出す。
前原はそのタオルで私の髪を乱雑に拭き始めた。
『痛ッ…!!良いよ!!自分で拭ける…て言うか、まずお前から拭けよ!!』
タオルを突き返そうとするが、うるせぇチビ。と言われるだけ。
「ったく……Aも言い過ぎなんだよ…。なんで本校舎の奴等敵に回してんだ」
『良いでしょ。もう皆と一緒でE組なんだから』
私はそう言ってタオルを前原に投げつける。
「Aよりもあの女だ。とんでもないビッチだな!!」
と、杉野が土屋さんに怒る。
「………いや、まぁビッチならウチのクラスにもいるけどよ…」
『あー、イリーナ先生ね』
私は髪を手ぐしでとかしながら、カルマの傘の中に入る。
「………彼女は、そんな高尚なビッチじゃない」
『つまり只のアホですよね』
「………まぁ、Aのお陰で少しはスッキリしたけどよぉ…やっぱり気に喰わねぇ!!」
杉野はまだ納得せずに後頭部を掻く。
それに対して前原は別にビッチでも言いとボヤく。
「………なんかさ悲しいし、恐いよ。人って皆ああなのかな。相手が弱いと見たら…俺もああいうことしちゃうのかな」
タオルで髪を拭く前原に、私はそんな訳ないとフォローを入れようとする。
『ちょ、殺せんせー!?頭やべぇよ!?』
が、それより早く、殺せんせーの頭部が膨らんだ事にツッコミを入れてしまった。
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葵(プロフ) - 黒猫れもんさん» 楽しみにしてもらい光栄です。part3以降ですが、未だに訂正が終わってない為、公開する事が出来ません。一ヶ月程の時間が掛かりますが必ず公開致しますので、それまでお待ちください。こちらの勝手な都合で申し訳ございません。 (2016年12月25日 17時) (レス) id: 014c775145 (このIDを非表示/違反報告)
黒猫れもん - あの、続編観覧のパスワード教えてくれませんか?_| ̄|○ (2016年12月25日 16時) (レス) id: f8822feb9a (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - サヤさん» あ、こっちも遅れた、ごめんね!!わざわざありがとう!!アッはい。直しておきます(`・ω・´)キリッ (2016年12月24日 18時) (レス) id: 32c38c1366 (このIDを非表示/違反報告)
サヤ - 訂正完了おめでとー!!杉野君の言葉「転入生」じゃなくて「転校生」じゃないかな?私が間違ってたらごめんなさい!! (2016年12月23日 21時) (レス) id: fd9cf3b3b1 (このIDを非表示/違反報告)
葵(プロフ) - こいさん» ……え………?毎日一緒だと疲れますよ……? ありがとうございます!!これからも頑張ります!! (2016年1月22日 21時) (レス) id: 6f13f8d266 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:葵 | 作者ホームページ:https://twitter.com/uranai_aoi/status/929368202894721025
作成日時:2015年10月9日 17時