清水潔子にぶたれない (ページ47)

今日:11 hit、昨日:26 hit、合計:114,622 hit

意味　～西谷～ページ47

その時はA先輩凄え、流石だぜ！って思った。

でも今思えば、もっと寄り添ってあげれたらよかったと凄く思う。

西谷「それからはA先輩を見かける度に、あの雨の日の時の言葉を思い出すんです。
だから、意地でもA先輩を止めればよかったって、ずっと…ずっと…沢山後悔しました。」

そうすれば、A先輩が不良になってしまうことも阻止できた。
そして何より、バレーのことが嫌になっちまうことを変えられたかもしれなかった。

西谷「でも、どんなに後悔したって、過去は変えられない。」

どんだけ後悔したって、前のA先輩が戻ってくることなんてなかった。

西谷「だから、後悔することをやめました。
代わりにどうすればA先輩が烏野高校男子バレー部(ここ)に戻って来てくれるかを、考えることにしました。」

誰だって後悔しねえ道を進みたいに決まってる。でも後悔するかしないかなんて、やってみないとわかんねえ。

西谷「悔しいことに、結局良い案なんて浮かばなかった。
バレーを嫌いになっちまったかもしれねえ人に戻ってきてもらう案なんて、思い浮かばなかった。」

確信を持てない案を実行して失敗しちまったら…
今度こそA先輩は完全に、バレーを嫌になってしまうかもしれねえと思った。

西谷「本当情けねえよ。
でも…でも俺は、どうしてもA先輩に戻ってきて欲しかった。
俺、A先輩のこと今も尊敬してるし、凄え人だって思ってます。
なんなら今世界中の奴に、俺のA先輩凄えだろ！！って自慢したいです。」

いつもの俺だったら、やってみなきゃわかんねえだろ！、って思って行動してた。

でも、本当に大切なのを前にすると、人間ってのはびっくりするぐらい手も足も出すことが出来ねえ。

西谷「あの時の私を尊敬する意味はわかるけど、どうして今もあの時の様に私を尊敬するの、ってA先輩思ってますよね。」

俺はA先輩がものすごく大切だ。
多分先輩が思ってる以上に。

西谷「この先も、尊敬してるってことはずっと変わりません。世間からは今のA先輩が”堕ちた人”だと思われているんだとしても、俺には関係無い。」

A先輩からしたら、そんな大した事してないって思うかもしれねえ。

西谷「今の俺が有るのは、A先輩のお陰なんですから。」

けど俺からしたら、A先輩にしてもらったこと全てが、重大で大事なんだ。