清水潔子にぶたれない (ページ27)

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得点ページ27

どんなにすごいプレーをしたって、どんなに強い攻撃をしたって、得点はたかが一点。

どうしてそんなに真剣になれるの、と聞かれたら私は”この瞬間を味わうためにバレーをやる“と答えると思う。

バスケみたいにスリーポイントってのがある訳でもない。

でも、

東峰「…お前らも…ナイストス、スガ…西谷も…ナイスレシーブ」

どんな一点もみんなの想いが繋がった一点。
それだけは変わらない

「…凄い…凄いよ、東峰、こんなパワーのあるボール打てたんだ」

今まで偽りだらけの表情をしてたから、見えてなかったものが前よりも少し見えるようになってきた。

ノヤと東峰と菅原はとっても嬉しそうに笑い合う。
相手コートにいる澤村も嬉しそうに3人のことを見つめていた。

たかが一点も、こいつらからしたらとっても大切な一点。

スパイカーが打った球がブロックされても、その球をリベロは拾うことができる。

でもそれは、毎回拾えるワケじゃない。

100kmかそれ以上のスピードのボールがほんの2、3mの近距離から予想不可能な方向に落ちてくる。
だからそんな球を全部拾えるワケがない。

だからって落ち込む必要は無い。
ただ”ブロックされたらおしまい”というワケじゃ無いとわかってる事がとても大切だ。

必死になれば必死になるほど忘れがちになってしまうが、”後ろにはちゃんと仲間が居る”というのがわかっているかどうか(・・・・・・・・・・)で、気持ちは驚くほど変わってくる。

だから今回の練習試合で東峰が後ろに仲間が居る(ソレ)を思い出してくれて本当によかった。

独りで頑張って頑張って取った一点よりも、後ろに仲間が居るとわかって取った一点の方が絶対に気持ちが良い。

日向「びっビビってねえよ！」

突然相手コート側から元気の良い大きな声が聞こえてきた。

日向「次はおれの番だ！！！」

相手コート側を見れば目をキラキラと輝かせてやる気に満ちてるオレンジ頭の日向くんと、ドヤ顔をかましている目つきの悪い影山くんがいた。