清水潔子にぶたれた

空席　〜清水〜 ページ11

月曜の授業も集中できず
火曜日も集中できず、気づいたら授業は終わり放課後になっていた。

全く授業に集中できなかった。

あれからAは学校帰っちゃって、先生は生活グループの人に相談に行った。

モブ女3「潔子ちゃん今日珍しく授業中上の空だったじゃん！どうかしたの？」

Aと話さなくなってから毎回気にかけてくれるモブ女3ちゃん。

潔子「大丈夫、ちょっとお腹すいちゃってね笑」

無理のある言い訳をモブ女3ちゃんはそっかーと笑ってくれる。

モブ女3「じゃあ私部活行くね！」

バイバーイと手を振って走って行った。
机を見ると、今日と昨日やった分の授業のノートが全て置かれていた。

潔子「ありがと」

この声が届いたかはわからないけど、ノートを鞄にしまって私も部活に向かった。


部室棟の方に行くと澤村がこっちに向かって走ってきた。

澤村「清水ー！もう武田先生がバスの準備できたみたいだから早めに着替えて校舎の前に来てくれ！」

私と澤村は結構距離が遠かったため、大きい声で叫んできた。
叫ばなくてもいいんじゃないの？って思ったけどこれも澤村の優しさだって思うことにした。

潔子「わかった。」

頷いてマネージャーの更衣室に行き、早く烏野高校バレー部のジャージに着替えて校舎の前へ走った。


菅原「お！清水〜！」

そこにはこっちこっち！と言うようにわかりやすく手を振って教えてくれる菅原がいた。
澤村は武田先生と話していた。

潔子「ごめん、遅くなった。」
菅原「全然！まだアイツら来てないし！」

ニカッと笑う菅原。
あ、この笑顔、Aが言うには、
“爽やかイケメンスマイル”

菅原「何笑ってんだよ清水笑」
潔子「なんでもない」

知らないうちに笑ってたみたい。
でももうAとこんなことで笑うことが出来ないんだ、って思うとまた涙が溢れそうだった。

田中「すんません！！遅くなりました！」

しばらくして田中を含めた2年と1年が走ってきた。

菅原「大丈夫だべ！3年のHRが終わるの早くなっただけだから気にすんな！」

しかも時間より早いしな！って言いながら、1.2年をバスの前に並ばせた。

1.2年「うっす！」

部員全員集まったので武田先生に挨拶をしてバスに乗り込んだ。

私は1人で席に座り、空いている隣の席を撫でた。

今までずっと部活の時も学校にいる時も私の隣にいたのはAだった。

でも今は…


潔子「Aの隣に座ることもなくなっちゃうのかな」

隣にできた空席に涙が滲(にじ)んだ。

期待　〜清水〜→←色　〜清水〜

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