余裕 ページ47
「私のことを慕ってくれていたノヤとの関係はすぐに崩れた。」
「自分を守るには強さが必要だった。だから全てを犠牲にした。」
途中で昼休み終了の5分前のチャイムが鳴った。
潔子「授業はサボろ。今はAの話が大切だから」
潔子はブレザーのポケットからハンカチを取り出して涙を拭った。
驚いた。潔子が授業をサボろうなんて言うとは。
あの真面目な潔子の口からサボると言う単語が出てくるなんて。
ありがと、と返事をすると話続けて、と言われた。
「がむしゃらにもがき続けて行くうちに強さを手に入れることができた。
そして異名もついた。」
本当に強さが必要だったのかなんて分からないけど、確実に強くはなれた。自分を守る力は手に入れることができた。
「ついた異名は”悪魔”だった。正直言って嬉しかった。私の強さが認められたってわかったから。」
「でもね、その異名、私がバレーをやってた時についたのと一緒だったの。嬉しかったけどなんとも言えない苦しさに襲われた。」
凄く嬉しかったのは確か。でも、なんでバレーの異名と同じだったのか、考えれば考えるほど分かんなくなった。
「多分偶然ついた異名だったと思う。
でもその時は精神状態が不安定だったから…誰か私がバレーをやってたことを知ってる人がいたのか、とか怪我が原因でバレーをやめたことを知ってる人がいるのか、とか。マイナスなことばっかり考えてた。」
バレー界には私がバレーをやめた理由は公表してない。
記事などバレーの雑誌で騒がれていたことはもちろん知ってる。
だから、異名が同じ”悪魔”だってことがとても怖かった。
「そんな中、高校に入学して一生バレーとは関わらないって決めてた。」
「でも、潔子にマネージャー誘われて凄く驚いた。」
潔子の方を見ると眉をへの字に曲げて目に涙を溜めていた。
本当に潔子は涙もろい。
「やる気なんてなかったけど、潔子の美しさに見惚れて気づいたら入ってた。マジで後悔した。バレーと一生関わるつもりなんてなかったから。」
潔子は涙を流し続けたまま、少し困ったように笑った。
「でも、マネージャーは思ったより楽しかった。潔子と一緒になってやるのは本当に楽しいって思ってた。」
潔子「じゃあなんで、楽しいって思ったこと全然ないって言ったの…？」
唇を噛んで私を見つめる潔子に胸が痛んだ。
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さくみ(プロフ) - おかかのおにぎりさん» とても嬉しいお言葉ありがとうございます！春頃の県民大会なんですね！ご指摘ありがとうございます！直してきます。本当にありがとうございます！ (2020年3月13日 3時) (
レス) id: 8ec2e6d345 (このIDを非表示/違反報告)
おかかのおにぎり(プロフ) - さくみさんいつも楽しみに見させてもらってます！！潔子さん好きの私にはサイコーです！！一応補足させて頂きますが、東峰さんが伊達工に捕まりまくったのは、春頃の県民大会であって、春高とは恐らく別物かな、と。上からに思えたらすみません！続編も応援してます！ (2020年3月12日 8時) (レス) id: 64b2331bfd (このIDを非表示/違反報告)
さくみ(プロフ) - みおさん» ありがとうございます！潔子さんの話あまりないですよね、私もそう思います！！更新頑張りますね！ (2020年2月20日 6時) (レス) id: 7862236ae4 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - 清子さんの話ってあんまりなくて見つけてすごい嬉しかったです！！これからどうなっていくのか楽しみです！更新頑張ってください〜待ってます！ (2020年2月20日 0時) (レス) id: 68de5461dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくみ | 作成日時：2020年2月16日 8時
