特別だから(ヒルダ(甘)) ページ10
ヒルダちゃん誕生日おめでとう！！
『おはよう！ヒルダちゃん』
｢おはよう。Aちゃん｣
挨拶をして名前を呼び合う。そんななんてことないいつも通りが堪らなく嬉しくて笑みが溢れてしまう。
隣を並んで歩いて、女の子同士のスキンシップを装って自然に手を繋げば、Aちゃんは当然かのように手を握り返してくれる。
『お誕生日おめでとう。ヒルダちゃん』
待ち望んでいた言葉に弾かれるように隣のAちゃんを見れば、自分の事のように嬉々として表情を輝かせている顔が視界にうつって、それだけで胸がいっぱいになった。
あたしの幸せは、Aちゃんが隣にいてくれることだから。
我ながら欲が無くなっちゃったのかと思うぐらいだけど、Aちゃんが隣にいてくれることは当たり前のことなんかじゃないから。
｢ありがとう…。Aちゃん｣
口を出た言葉は若干震えていて、視界は涙で滲んでぼやけている。
Aちゃんが立ち止まり、あたしも立ち止まって、どうしたのか聞こうとしたけれど、握りあった手に力が込められて驚いて口を噤む。
『あのね。ずっと誕生日プレゼントに何をあげようか悩んでたの』
｢…うん｣
真剣な顔をしていたから何を言うのかと思ったけど、プレゼントのことかぁ。と嬉しいけど肩透かしを食らったような気持ちになった。
『でも、ヒルダちゃんが欲しがってた物は他のみんなも知ってるから誰かが用意してかぶっちゃうかなとか、もう買ってるかもとか色々考えちゃって……みんなと違う物でヒルダちゃんが喜ぶ物ってなんだろうって……』
｢えっ……｣
思いもしなかったAちゃんの言葉に顔に一気に熱が集まった。
寒い季節であることを忘れてしまう程の熱さに戸惑う。
｢そんなの、Aちゃんがあたしの隣にいてくれるだけでいいのよ｣
口から溢れ出た本音に言った後で、慌てたって仕方ない。
Aちゃんを縛るつもりはないから、言うつもりはなかったけれど、いずれは伝える時が来ただろうし、後悔するのは全て言ったあとでいい。
『それだといつもと変わらないんじゃない？他に何か……』
不思議そうな顔でそう言う鈍いAちゃんの口を止めるように人差し指で彼女の唇に触れた。
｢えー、わからない？ヒルダちゃんが一番欲しいのはAちゃんなんだってば…！｣
『へっ？…………っえ！？』
途端に真っ赤になったAちゃんにあたしは笑ってしまった。
｢もー！やっと気づいたの？｣
すれ違いのチョコレート(エーデルガルト(甘))→←命あっての物種だろうと彼は言う。(クロード(切甘))
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安城(プロフ) - まふころーさん» 返信が遅くなり申し訳ありません。リクエストの方は再開未定となっております。申し訳ありません。 (2023年4月7日 20時) (
レス) id: 1cc22b913b (このIDを非表示/違反報告)
まふころー(プロフ) - リクエスト、まだ再開してませんか？？ (2023年3月9日 23時) (レス) id: a91e55a1df (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 分かりました！急にリクエストしようとして申し訳ないです。 (2021年5月1日 15時) (レス) id: 9bdfc12b9d (このIDを非表示/違反報告)
安城(プロフ) - 桜さん» 返信が遅くなり申し訳ないです。前回更新と同時に概要欄に記載させて頂いたのですが、現在リクエスト停止中となります。お手数ですがリクエスト再開時にまたリクエストして頂けると嬉しいです。 (2021年4月30日 14時) (レス) id: 5852e8de80 (このIDを非表示/違反報告)
安城(プロフ) - 桜さん» いえいえー！かしこまりました。お時間頂きますが、気長に待っていただけますと幸いです。 (2021年4月15日 14時) (レス) id: 5852e8de80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：安城 | 作成日時：2020年11月11日 20時
