ほら、もっと恋に落ちる(リンハルト(甘)) ページ48
リンハルト誕生日おめでとう!!
それはある意味いつも通りの日だと言える。
誕生日はその日生まれたという事実があるだけで、僕にとってはあまり興味を唆られるものではなかった。
けれど、お祝いされたり何かプレゼントを貰えることは素直に嬉しいと思う。
特に、Aからされるなら。
「ねぇ、今のもう一回言ってよ」
『……え、嫌だ』
「そんな恥ずかしがらなくてもいいのに」
『恥ずかしがってないからっ!』
怒る彼女の顔は羞恥で真っ赤に染まっていて、恐いよりも可愛いが勝る。
そのせいで、ついちょっかいを掛けたくなるんだよね。
「ほら、今日は何の日だっけ?」
『うっ……卑怯だ……。わかった!言えばいいんでしょ!』
やっと決意したらしいAは自身を落ち着かせるように軽く息を吐き、吸ってこちらを見た。
『リンハルト、誕生日おめでとう。いつもありがとう……その、普段は言えないけど、だ、大好きだよ……っ!』
「……うん。僕もだよ」
何度聞いても嬉しくて、なんならもう聞きたくなってしまっている。
君の言葉、声、仕草、表情。
その全てが僕には愛しく感じる。
それは、紋章を持っていてもいなくても関係ない。
僕にとっての君は、間違いなくこの世界で一番大切な人だから。
「……あ、思ったんだけど、言えないってことは普段から大好きって思ってはいるってこと?」
『…………そこは、聞かないで察してよ』
「ふふっ。じゃあ、都合よく捉えるけどいいの?」
そう聞いたら怒るだろうと思っていたんだけど、意外なことにAは静かに頷いた後、顔を逸らして『勝手にどうぞ』と小さい声で呟いた。
あまりにも予想外の可愛い反応に僕は衝動的に彼女を抱きしめた。
『わ……っ!?いきなり、危ないでしょ……!』
上擦った声でそう言ったAに何も返さずに抱きしめる力を強めた。
今はただ何も言わずに抱きしめていたい気分だったから。
やがて諦めたらしいAは大人しく僕の背に手を回し、呆れたように『もう、仕方ないなぁ』と零した。その声には甘さが含まれており、僕の心によく響いた。
「ねぇ、A。……好きだよ」
文句を言いつつも、なんだかんだで僕に甘い君のこと。
今はまだ手を繋ぐだけでいい(ベレス(甘)) 【春雨ハルト様。リクエスト】→←貴方には伝わらない(エーデルガルト(切))
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安城(プロフ) - リリカさん» 初めまして。返事が遅くなり申し訳ありません。楽しく読んで頂けているようでとても嬉しいです!現在リクエスト停止中でして、再開時にはこちらではなく続編の方にお声掛け下さい。よろしくお願い致します! (2023年4月7日 20時) (レス) id: 1cc22b913b (このIDを非表示/違反報告)
リリカ - こんにちは。はじめまして!!滅茶苦茶遅いですがこの小説を見つけ楽しく拝見させて貰っております!!リクエストを御願いしたいのですが、ベレト先生で狂切はできますでしょうか? (2023年1月16日 18時) (レス) id: 74d0f04bca (このIDを非表示/違反報告)
安城(プロフ) - 桜さん» 初めまして。短編を全部お読みくださって下さっていること、またTwitterのフォローまでありがとうございます!リクのリンハルトお受けできるのですが、更新はこちらにではなく2の方になりますので、よろしくお願いします。 (2021年3月29日 14時) (レス) id: 6990b31a24 (このIDを非表示/違反報告)
桜(プロフ) - 改めて初めまして!Twitterでそちらをフォローしていただいている桜と申します!風花雪月の短編夢は全部大好きでいつも楽しく読ませて頂いてます。早速リクエストをお願いしたいのですがリンハルトの狂甘夢とかは大丈夫ですか? (2021年3月29日 12時) (レス) id: 9bdfc12b9d (このIDを非表示/違反報告)
安城(プロフ) - 春雨ハルトさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました!ご期待に添えるものになっていたら、幸いです…!うわぁ〜!Twitterのフォローまでありがとうございます!気まぐれ更新ですが、これからも更新していこうと思うので是非、お暇な時に読みに来てやってください! (2020年11月11日 17時) (レス) id: 6990b31a24 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:安城 | 作成日時:2020年8月8日 1時