私の大切な赤

三年前のバレンタイン２ ページ38

貴「多々良ー！！」
多「どうしたの、A」
貴「いや、多々良に悲しい顔をさせたのを後悔していまして…」
　「なんか、凄く悲しくなって…」
多「ごめん、感じ悪かったよね」
　「Aはキングと同い年だし、ずっと一緒にいたから好きなのかなって」
　「嫉妬、してたんだ」
　「かっこ悪いよね」

そっか、多々良も…

貴「全然かっこ悪くなんてない！」
　「どっちかというと、私の方がかっこ悪いかな」
　「多々良にそう言う心配させちゃうし、それに…不器用だし」
　「高校の時、多々良が中学校の女の子としゃべってたりしてるのを、嫉妬してたりしたし」


ああ、恥ずかしいな

多「そっか、お互い様なんだ」
貴「そうだよ、それに私は嫉妬してくれる多々良、好きだな」
多「俺だって不器用なAも嫉妬するAも大好きだよ」

･･･嬉しい

貴「ありがと、多々良」
多「でも、一つだけわがまま言っていい？」
貴「なあに？」
多「あんまり俺以外の男と二人で出かけないでほしいなあって」

･･･可愛い

貴「いいよ、私もその気持ちわかるもの」
　「あ、そうだ、忘れてた」
　「今日はこれを買いに行ってたの」


がさこそと私はカバンを探る

貴「はい、お誕生日おめでとう！」

私が結局選んだのは、一番最初に迷っていたシルバーのブレスレット

多「嬉しいよ、A」
　「大切にする」
貴「気に入ってもらえてよかった」
多「…愛してるよ、A」
貴「私も愛してる、多々良」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
これにて無事完結です！

ここまで読んでくださってありがとうございました！！

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