私の大切な赤

明日で世界が終わるなら２ ページ23

貴「さて、変態多々良は置いておいて、出雲はどう過ごしたい？」
草「そうやなあ。俺はバーの在庫飲み干すわ」
　「地球最後の日なんやったらとっといた酒もなくなるんやろ？」
　「ほれやったら飲み干すわ」
貴「なるほど。出雲は酔いつぶれながら最後の日を過ごすのか」
草「尊はどうしたいんや？」
尊「俺はいつも通り寝て、起きたいときに起きる」
多「それさあ、キング。地球滅亡カウントダウン十秒前だったらどうすんのさ」
貴「それ、笑えないよね」


カランッ


八「こんにちはー」
鎌「そんなところで何してんすか、ひそひそと」
草「ひそひそとはしてないで？」
貴「それな」
八「何の話してんすか？」
多「八田が出来ない、大人の話？」
貴「なあに、知りたいの？美咲」
八「大人！？」
鎌「十束さん、八田さんが死にそうなんで、やめてください！」
草「出た、変態十束」
多「俺は変態じゃないよ」
貴「いや、そういうこと言う時点で変態だから」
多「Aまでひどいよー」
鎌「で、ホントは何の話っすか」
貴「あのね、もし世界が明日で終わるなら何をしたいって話」
鎌「Aさんが考えたんですか？」
貴「そうだよ」
　「私が考えました」
　「ねえ、鎌本君は何したい？」
鎌「俺っすかー。俺は思いっきりバイクに乗る事っすかねー」
貴「そんなことでいいのー？」
鎌「それが俺の幸せっす」
八「お前も坂東みたいに小さい男だなー」
鎌「坂東と一緒にしないでください」
貴「さんちゃんに怒られるよ？」
　「美咲は何したい？」
八「俺は、尊さんがいて、Aがいて、十束さんがいて、アンナがいて、草薙さんがいて吠舞羅の奴らがいる、この空間に最後までいたいっす」
貴「さすが、血よりも濃い絆のクランだね」
草「そういうAはどうしたいんや？」
貴「私は最後まで愛する人とか、大切な人と一緒にいたい」
　「愛や感謝を伝えたい」
草「お前は最後の最後にかわええこと言うな」
貴「それ、ほめてる？」
草「ほめてる、ほめてる」
貴「…こういう空間がずっと続けばいいよね」
多「そうだね」
尊「ああ」
草「そうやな」
ア「うん」
八「おう！」
鎌「はい！」

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