私の大切な赤

ある雨の日 ページ15

今日はバーではなく、高校時代の友人(とはいっても、尊のおかげで友達なんて数えるほどしかいなかったけどね)と出かけていた日の帰り


チンピラのおじさんに追いかけられている？

私の彼氏、十束多々良を見つけた


貴「多々良！？」


うわー、おじさんたちえげつないな

多「A！？」
貴「今、助けるからね！」


結構早いなあ

おじさん１「さあ、観念して…」
おじさん２「こっちへ来いよ！！」
貴「ねえ、おじさま」
おじさん３「ああん？何だ、この女」
貴「最弱の幹部より、私と遊ばない？」


私はそう言って、私の最大の武器である、死霊を出した

死霊は骸骨のような見た目で、力も強く、怖く見える

また、死霊と一緒に出される空気は魔界の死の空気と呼ばれるため、肺の弱い人間は速攻で死に至る

普通の人間でも気持ちが悪くなるのだ

このおじさん、肺は弱くなさそうだけど

おじさん２「お前はっ…！皇A！」
おじさん３「悪魔だっ！死神だっ！」

ぴゅーっとおじさんたちは逃げ出してしまう

弱い

貴「弱い…」
多「ありがとう、A！でも俺、一応彼氏なのにAの事、守れないうえに守ってもらってるなんて…」
　「Aにも守られてばかりで情けない…」
貴「そんなことない！多々良はいつも私も大切にしてくれる！私はそれだけで十分だよ…！」
多「A…。俺もそんなAだからこそ、愛しているのかもしれないな…」
　「愛してるよ、A」
貴「…！私も愛してる、多々良」
多「帰ろうか」
貴「うん！」

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