第２話(5/5) ページ10
俺は咲神家の三男坊
親や兄からはそれなりの愛情を受け、育った
だけど
「律嘉くんは可愛いわね〜」
「4人並んで見ると律嘉くんはお人形さんみたいに
可愛いわ〜」
その時は俺だけ可愛いって言われる事に優越感すら
あった
もっと可愛いくなってみんなから褒められんだって
張り切って女物の服や小物、化粧だってした
それから暫く月日は経って
「なにお前男のくせに女みたい格好してんだよ
キモイんだよ！」
「お前本当は女なんじゃねぇの？
ならコレいらないよな〜」
「大丈夫、お前が女になれるよう俺たちが
手伝ってやるよ」
体は周りの男子によって押さえつけられて
身動きが取れない
ハサミを持った男子がゆっくりと近づいてくる
「ねぇ、そこで何やってるの」
その女の子によって俺は助けられた
「咲神くん大丈夫？どこも怪我してない？」
色んなことが目の前で繰り広げられていて頭が
追いつかずにいる俺に優しく声をかけてくる女の子
「…助けてくれてありがとう
どこにも怪我してないから気にしないで」
「そっか、良かった〜
じゃあ私部活あるから行くね！」
「…ちょっと待って」
彼女にゆっくり近づいて口付けをした
これが俺のファーストキス
「ありがとね！」
顔を真っ赤にした彼女を見て今までとは違う
感情が俺にも芽生えてもっとあの表情を見たいと
思った
A「律嘉くん今いいかな？」
律「うん！いいよ〜」
Aちゃんも俺にあんな表情してくれるかな？
律「珍しいねこの時間にAちゃんが休憩なんて」
A「それは…律嘉くんの事が気になって
仕事に集中できなくて…」
律「Aちゃん…そんなに俺の事好きなったの？」
A「うん…」
顔真っ赤…意地悪しちゃおっかな〜
律「俺もAちゃんのこと好きだよ」
ギュッ……パチンっ
A「り、律嘉くん？」
律「ん？なにどうしたのAちゃん」
メイド服なんて簡単に脱がせるんだよね〜
焦ってるAちゃんも可愛い
A「律嘉くん…私の事からかってるでしょ」
少しムッとした表情のAちゃん
初めて見る表情にゾクッとした
律「バレちゃった」
A「…そのまだちょっと怖いなって…」
律「Aちゃん…無理さしちゃってごめんね」
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