妹。１１８ ページ25
「はー、緊張してきた…」
“明日は楽しもうね”と言われ、慣れてるなぁと感心した前夜。
もう高校時代とは違う。少し気合を入れてお洒落をして、研二君との待ち合わせ場所に行けば、話し掛けられてはいないものの、女子の視線を大量に集める私服姿の彼が居た。
服装なのか雰囲気なのか普段と何だか違う印象を受けて、妙にドキドキしてしまう。
五歳差でここまで変わるものなのかと思っていると、端末から顔を上げ、私に気付いた研二君がぱっと手を上げて寄ってきた。
「ごめん、待った？」
「全然！俺の方こそ今日は付き合わせちゃってごめんね。あ、今日の服凄く可愛いよ」
「うん初っ端から砂糖投入するのやめようか胃もたれしそう」
「えっ」
きょとんとする研二君の隣を歩きながらも小さく溜息を吐く。流れる様に繋がれた手は温かくて、少し緊張していた私の心を落ち着かせた。
女性の平均よりも背の高い私でも見上げなければならない長身の彼は顔の良さも相まって人目を引く。
男性からの視線も多いのが彼の凄い所だ。いやまじで。
「柚ちゃんの時は夏祭りだったけど、今日みたいに普通の日にデートするのも悪くないよね」
「夏祭りの時の研二君まじでやばかったよね。あの人にキレた時の質問責めとかいま思い出しても恐怖なんだけど！」
「それはもう忘れてー！柚ちゃんが馬鹿にされたの聞いてカッとなっちゃったんだよー！」
きゃー！と言わんばかりに片手で顔を覆う研二君に笑って「嬉しかった」と言えば研二君も笑って「良かった」と言う。
何だ、兄が居ないだけで普段と余り変わらないな。なんて思っていたら研二君に握られた手がするりと指に絡まった。
びくりとして見れば所謂恋人繋ぎをされていて、動揺する。思わぬ男性らしいものを感じてまた変に緊張してきた。
「…もしかして照れてる？」
「……黙秘」
顔を逸らすと覗き込まれる。それをまた避ける様に逸らしていれば通行人にぶつかりそうになり、それを察知した研二君に肩を抱かれながら避けた。
「あ、ありがと…」
「どういたしまして。ほら行こ、俺柚ちゃんと行きたい所沢山あるんだ」
ぱちんと片目を瞑る彼がまた様になる。
あの時よりも大人になった研二君の雰囲気と大人の女性を扱う様なエスコートに、私は今日彼女として此処に居るんだと考えて、研二君に身を寄せる。
今日は完璧に彼女しないとね。
(萩原が妹と良い思いしてる気配がする)
(良いから仕事して松田君)
(帰らせ(駄目よ)…)
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明菜 - あんこさん» ありがとうございます！ (2018年12月22日 10時) (
レス) id: 3d7672005c (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 明菜さん» 回答遅くなり申し訳ございません！梓ちゃんと夢主ちゃんは親友と言うよりは互いの良き相談相手という感じです！ (2018年12月21日 13時) (レス) id: 6e1ddb073f (このIDを非表示/違反報告)
明菜 - 質問ですが突然でごめんなさい。お話しの中では梓ちゃんと夢主ちゃんは親友ですか？ (2018年12月15日 23時) (レス) id: 3d7672005c (このIDを非表示/違反報告)
かりんとう(プロフ) - あんこさん» やったあ！！！待ってるね！！！！！ (2018年11月30日 22時) (レス) id: b09f89d760 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - かりんとうさん» りょかりょか！これ完結させたら多分きっと書くから待っててな！！ (2018年11月30日 13時) (レス) id: 6e1ddb073f (このIDを非表示/違反報告)
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