ツンデレ60 ページ10
「ねぇ」
「ん?なに、治君」
「小耳に挟んだんだけど君以前酔って森さんに“森さんみたいな格好良い恋仲が欲しかった〜”って云ったらしいじゃないか。しかもご丁寧に“もう少し若ければ尚良し”なんてつけて」
一瞬思考が停止する。
何だ其は。何処からきた情報だ。
私は問い質す。
森さんとお酒を飲んだのなんて一度だけだ。真逆その一度でそんな事を云ったと?
私何で生きてるの?
「広津さんがね。この間電子手紙で楽しそうに話してたんだよ。普段は全く使わない顔文字なんかも使っていてねぇ」
何それ滅茶苦茶見たい。
太宰君は見せて呉れなかった。
今度広津さんに頼もう。
「若しかして次の日の朝に“お酒には気を付けなさい”なんて電子手紙寄越された原因って…これ……?」
「そうなるね」
何それしんどい。
しんどいよそれ。
「ちょっと私これから先生きてるかな」
「私より先に成功したら絶対許さないからね」
「治君がゴキブリ並の生命力なのが悪「は?」ゴメンナサイ」
ブラック治が降臨してしまった為急いで謝る。
ブラック治てなんやねん。
謎の関西弁が登場する位に動揺してしまった。
「よ、よーし、もう着くよね。仕事あとどのくらい残ってたかなぁ…」
乱歩さんに多分また駄菓子屋に派遣されると思うから、なるべく進めておきたい。
仕事が出来ない事務員なんて直ぐ切り捨てられてしまう。
社長に限りそんな事は無いとは思うが、私の場合は敵にも顔が割れているしいつか私が武装探偵社の足枷となれば……。
厭、やめよう。
下級構成員の階級なら私が習った体術で乗り切れるだろう。
けど中也君やあくちゃん、銀ちゃん立原君、広津さんに森さん。ここまで上層部となるとさしもの私も抗う事すら侭ならないと思われる。
「只今帰りました」
自分で考えて落ち込み乍探偵社の扉を開く。
太宰君は飄々と私のあとに着いている。
「遅かったな」
「ごめん独歩君。ちょっと色々あってね」
苦笑する。
その後私は、事前に確認しておいた探偵社の予約の電話と内容、依頼人の方にお話を聞いたりするという事や書類仕事、受付の仕事と割り振りをきちんと確認した。
案外ちゃんとしてるんですよ私。
唯の脳筋ゴリラじゃないんです其処忘れないで下さいね。
「柚、今日は早目にあがれ。社長が煮干を袋ごと何処かへ落としたそうでな。早目にあがって買ってきて欲しいのだそうだ」
「判った」
煮干を小分けする袋も探しておこう。
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果鈴 - めっちゃ面白かったです。テスト期間なのに夢中で読んじゃったです (2019年9月30日 17時) (レス) id: 5b8fccba8f (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 葡萄シャーベットさん» 葡萄シャーベットさんありがとうございますー!落ちは中也さんも太宰さんも全員分書かせて頂きますー!!!気長にお待ち下さいませ! (2017年6月24日 14時) (レス) id: baffe8ba31 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 傀儡さん» 傀儡さんありがとうございますー!!落ちは全員分書かせて頂くので!遅筆、雑文ながらに頑張りますので気長にお待ち下さいませ!! (2017年6月24日 14時) (レス) id: baffe8ba31 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 妃薫。さん» 妃薫。さんありがとうございます!!落ちは中也さん含める全員分書かせて頂くつもりですのでお待ち下さいね!! (2017年6月24日 14時) (レス) id: baffe8ba31 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 鶴夜さん» 鶴夜さんありがとうございます!神では無いですよー!!笑 落ちは全員分書かせて頂くので気長にお待ち頂けたら幸いです! (2017年6月24日 14時) (レス) id: baffe8ba31 (このIDを非表示/違反報告)
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