もう少し優しくなれませんか皆さん【文豪ストレイドッグス】

ツンデレ68 ページ18

その日の夜、残業の後明日は休みだしいつもより疲れたしたっぷりと飲んでしまおうと思っていつもの居酒屋に行った。

今日は一人でも飲んで遣ろう。

そう思ったのだが、珍しく立原君が一人で居た。

「……よう」

「ん、珍しいね、一人なんて」

「俺が今日はたんと…あ、厭、もう少ししたら兄人達も来ると思うぜ」

何かを言いかけた気がするが、マフィアだし云ってはいけない事なのかも知れないと前向きに考えて、適当に相槌を打っておいた。

暫く二人で雑談していると、不意に私の目をまじまじと見詰めてきた立原君。

「な、なに？」

「何か目の周りが赤い」

まぁ冷やしてもあんだけ泣いたらバレるよねー。うん知ってたー。

どう誤魔化そうかと考えていたら予想だにしていなかった言葉が投げられる。

「どっかぶつけたのか？」

「…………………他の女の子に其云ったらぶん殴られるかも知れないから絶対止めなよ」

首を傾げる立原君。

鈍感か、そうか鈍感なんだね。

「よーっす」

丁度良い所に中也君が来た。かと思えばまた森さんまで居る。

今日はエリスちゃんは居なかった。

「やぁ、また来ちゃったよ」

「森さん。どうも〜」

当然の様に最初に入って来る為、嗚呼本当にこの人はマフィアの長なんだと思わされる。

中也君が幹部だって知った時も太宰君が元最年少幹部だって知った時もまぁ驚いたから、今更森さんがポートマフィアと一緒でも驚かないけど、白衣以外の今の姿には未だ慣れない。

森さんは剃り残しの髭と白衣がトレードマークみたいなものだから。

………勿論嘘ですよ。

「あれ、あくちゃんは？」

「仕事だよ」

「そうですか…残念…」

今日はいっぱい撫でて貰いたかったのになー。

「ほら！私を彼の変わりだと思ってさ！」

「流石に無理がありますよー…」

腕を広げる森さん。

ちょっと流石にあくちゃんとは違い過ぎた為遠慮しておいた。

泣かれた。

「え、あの、え……」

「首領が幼女以外に女を抱こうとするとは…」

「軍警通報モノじゃん…」

然し彼等はポートマフィア。

逆に軍警さんが殺されてしまうやも知れない。

別に協力してるとかそんなんじゃ無いんですからね断じて！

「そう云えば基次郎は？」

「彼は研究室にこもっているよ」

「あ、そうなんですね。いつも通りかあの変態科学莫迦」

癒しが銀ちゃんしか居ない居酒屋で私は彼等とお酒を飲んだ。

また少し、本音が出ちゃったんだけどね

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