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困り事18つ目 ページ19

卒業式。

何とか無事に警察学校を卒業する事が出来る。一歩目的に近付いた感じだ。ほっとしながらも祝辞を聞く。

研二くんの隣に座っていたが、その向こうでボソボソと話しているのに「式典中なのによくやるなぁ」と脳内で苦笑を浮かべる。

景くんのお兄さんに送った写真(2枚目にはぼくも一緒に写っている)にヒゲを描き足されているのに「悪くない」と言うのが聞こえて少し安心した。ああ、いつも何かに怯え鬼気迫っていた彼はもう居ないのだな、と。

それが羨ましくも恨めしくも思ったが、どうしてそんな感情が浮かぶのか自分ではよく分からなかった。

「結〜!お兄ちゃんにヒゲ生えてるのどう思う?」

「大人っぽくてかっこいいです!」

「お兄ちゃんヒゲ生やすね!はぁ…お前らにはこの素直さが足りないんだよね…ほんと何ヶ月経っても可愛いね結…」

「大人っぽくてかっこいいです!」

「結の真似しないで可愛くないから」

「お願い〜過激派黙って〜」

そんな事を言っていれば警視総監からの祝辞となって、研二くんが反応した。どうやら松田さんは彼をブン殴る為に警察学校に来たらしい。

押さえてと言われるのに松田さんが「バーカ、殴るかよ…ガキじゃあるめーし…」と、得意気に笑うのに微笑ましく思う。

そうして警視総監の祝辞が終わり、また粛々と式が進む中、卒業証書授与に代表として降谷さんが呼ばれた。流石首席入学総代にして、首席卒業である。

「そう言えば津守はどうして警察官になったんだ?聞いた事無かったよな」

「ぼくですか?」

「おう」

「月並みな返事になってしまうんですけど…救済がしたかったんです」

不思議そうな顔をする5人に苦笑しながら言葉を連ねる。最初に面接で言ったような誇り高い警察官を目指しているように、最終目標なんて語らずに。でも嘘ばかりではない事実を。

「人は皆幸せに生きる権利があるんですよ。その権利を理不尽に奪われる人を少しでも減らしたい。人を救って、助けて、幸せになって欲しい。感謝されて、喜ぶ姿を見て、ぼくも幸せになる。ぼくはぼくが幸せに生きる為に警察官になりました。…まぁそんな所ですね」

「良い子すぎて逆に心配になる…」

「悪いオジサンについてっちゃ駄目だよ?」

「こんなでも偽善者にならないのが凄い所なんだよな…」

「ザ・優等生の返答」

「なんかムカつく」

「ボロクソ!どうして!!」

頭をよしよしされながら異議を申し立てるも聞いて貰えなかった。不服である。

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(プロフ) - ついに親友公開と爆処組に真実を、!!高木ほんと優しい…萩と松田も…更新楽しみにしてます!! (2022年6月6日 5時) (レス) @page45 id: 8afc6fd8a6 (このIDを非表示/違反報告)
- とても面白いです。更新頑張ってください❗ (2022年5月6日 18時) (レス) @page33 id: b70e4d72d6 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - またの更新楽しみにしています! (2022年5月2日 19時) (レス) @page33 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
れぃと(プロフ) - おっ…!?ついに、ついにか……!? (2021年7月5日 22時) (レス) id: 40283c6b11 (このIDを非表示/違反報告)
深夜 - 夢主くんは幸せにして欲しい… (2021年7月4日 23時) (レス) id: b4c500a793 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あんこ | 作者ホームページ:http:/  
作成日時:2021年5月13日 12時

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