【名探偵コナン】警察学校に入学したら同期の兄ちゃんたちに甘やかされて困ってる【男主】

困り事1つ目 ページ2

鬼塚教場。

警察学校の歴史の中でも特にヤバイと後世でも伝えられる6名の問題児たちを抱える教場である。

警察学校の歴史の中でも類を見ない好成績で堂々成績トップで総代を務めたが、真面目すぎる性格と頭髪のためかイザコザの絶えない降谷零。

幼馴染で、長野県警の優秀な刑事を兄に持つが両親の事件のトラウマを抱えている諸伏景光。

降谷に次いで総合力No.2でリーダーシップがあるも警察官だった父の辞職を引きずっている伊達航。

優れた洞察力とコミュニケーション能力を持つが女子学生の為にしか使っていない萩原研二。

学科や実技や高いレベルの専門知識を持つものの傍若無人で協調性の無さが際立つ松田陣平。

高卒で入学した素直で溌剌な少年だが、会話の端々に垣間見える人間性の欠如に他の学生から敬遠されつつある津守結。

数々の問題行動に教官の頭を抱えさせる事態を何度も引き起こした彼らだが、6人目の問題児、津守結に至っては、上記5名にさえ頭を抱えさせた、派手に動いていた彼らに隠された一番の問題児である。



────警察学校入校初日。

「津守結です！18歳です！趣味は映画鑑賞！料理が得意です！宜しくお願いします！」

元気溌剌、明朗快活というような言葉が似合う教場最年少の少年の自己紹介に、ぱらぱらと拍手がされる。年若い少年のフレッシュな空気は皆を和ませるのに十分で、一人ずつ自己紹介をする中でも特に好印象を抱かせるものだった。

なお、この自己紹介に副音声を付けるなら「津守結です！18歳です！趣味は(児相の観察期間に迎えた誕生日に連れて行って貰って以来そうできたらいいなと思ってる)映画鑑賞！(両親の為に作れるようになってからは毎日作っていたので)料理が得意です！宜しくお願いします！」である。地獄。

「はははっ、フレッシュだねぇ」

「高卒なんてそんなもんだろ」

「ま、松田ほどヤンチャだった訳でもなさそうだけどな」

「うっせ」


「彼、素直で良い子そうだな。思うだろ。零、伊達班長も」

「まぁな…男にしてはやけに細くて心配だが」

「お前ら2人も俺からすれば十分細いけどな」

「それは…班長からしたらそうかもね…」

各々自由に話す中、結はニコニコしながら教場の仲間となる者らの名を聞いてはよろしくお願いします！と言い合っていた。

「あっ、総代を務められた方ですよね！確か…フルヤレイさん！よろしくお願いします！」

うーん、素直。

降谷零は可愛らしい少年の姿ににこにこした。

困り事2つ目→←困り事0つ目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す