【名探偵コナン】警察学校に入学したら同期の兄ちゃんたちに甘やかされて困ってる【男主】

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昔から当たり前だと思ってた。

両親は神様の様に崇める存在で、神様の啓示の如く全てを聞き、神様の行いは全て享受するべきだという事。

皆一度は誰かに殴られ、蹴られ、煙草を押し付けられ、浴槽に沈められ…なんて事を経験している事。

男なら女親に、女なら男親に、“初めて”を捧げる事。

布団で寝たりあたたかいご飯を食べるのは贅沢であるからして、子は床やベランダでシーツに包まりながら寝て、ご飯は両親の食べ残しを有難く頂く事。

この世に生まれた人間なら皆一度はされているため、わざわざ皆に喧伝する必要はない事。

肌を見られるのは良くないからと水泳の授業には一度も出られなかったし、休み時間にかごめかごめなんてして遊ぶ時に沢山の人に囲まれると何故か身体が震えてしまうから、いつしか誰もぼくとは遊んでくれなくなった。

ある日、複数人の大人が訪ねて来て、ぼくを保護したいと言い出した時は沢山揉めて、なんとか観察という事でお帰り頂いた日には、浴槽に沈められながら淡々と長々と話をされた。

私たちがしている事は全て愛故のものであるのに、お前は私たちを愛していないから、尊敬していないから、神様と同等に崇拝していないから、酷いことをされただなんだと余計な事を言ったんだろう。お前は親不孝者だ、不敬者だ、私たちを不幸にしようとする愚か者だ、社会のゴミだ、お前のせいだ穀潰し、この世の邪魔だ、役に立てないのなら早く死ね、最期くらい私たちの役に立って死ね、なにがいい、お前に選ばせてやる、お前はどうやって死にたい、ああ、そうか、偉いなぁお前は、そうかそうか、警察官になって殉職したいか、偉い偉い、お前は死んでから私たちに大金をくれるのか、そうか、私たちに育ててもらった恩があるものな、死んでからも私たちに恩を返そうとしてくれるのか、とっても偉いな、良い子、良い子、私たちの可愛い子。

わあ、褒められた。何でかは分からないけど褒められた。嬉しいな。いつも母さんも父さんも警察が死んだニュースを見る度に羨ましそうな顔をする事を思い出したから、ぼくもそうなるって言っただけなのに。

えへへ、抱き締めてくれるなんて嬉しいな。明日からお勉強もいっぱいいっぱいこれまで以上に頑張るね。そうしたらいっぱい褒めてくれるかな。また良い子良い子って頭を撫でてくれるのかな。すごいんだよ、頭を撫でられるととっても心がふわふわするの。

ぼくが警察官になって殉職したら、また沢山撫でてくれるのかな。

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