弐拾肆ノ咄 ページ24
「怜くーんー!」
「うげ」
「うげとは何だいうげとは!私は君と遊ぼうと思って声を掛けたのに!」
「僕は!仕事!してるんです!」
案の定邪魔して来るのは太宰さん。
何故いつもいつも僕が来たら僕の元へ来るんですか!
子犬ですか!じゃれて欲しい子犬なんですか!
そう心の中で叫んだ時に、ふと思う。
「そう云えば太宰さんって…」
「ん?何だい?」
ぱぁっと輝いた顔をまじまじと見つめて云う。
「イケメンですよね」
「ぶふっ?!」
「汚っ?!」
思った事を云っただけだったのに、突然吹き出されて僕も驚く。
後方で何やらガタガタっと音もするではないか。
「えっ、えっ、突然如何したんだい怜君!」
「えっ、いえ、ふと思ったので云ったのですが…いけませんでしたか?」
「いいいい厭真逆!驚きすぎて驚いてしまっただけさ!だが勿論慣れているさ。私は太宰!女性からのデエトのお誘いだって沢山受けているからね!」
「えっとつまり、相当驚いたって事ですね?」
暫しの無言。
其から、小さな声で“…はい”と聞こえた。
僕は少しおかしくなってくすくすと笑う。
何だ、以外と可愛らしい所があるじゃ無いですか。
「何を笑っているんだい…」
少し赤くなった頬を膨らませて机の側に座って机に顔を置く太宰さん。
僕は尚も笑い乍云う。
「だって、あの太宰さんがテンパるとこんなに可愛いし面白いんですもん。そりゃ笑いますよ」
資料を作成していた手を止めて、太宰さんの頭を撫でてみる。
わっ、ふわふわ…!
「私には君の方が可愛く思えるんだけどなぁ…」
「僕が?有り得ませんよ」
ふわふわした髪の感触を楽しみ乍答える。
「嗚呼そう云えば、ナオミに医師(せんせい)から送られた写真の感想が聞きたいから見せておけと云われましたね…」
キラン。
そんな音が聞こえた気がした。
「其は本当かい?!見せて貰えるのかい、君のドレス姿を!」
「…ナオミに云われましたから」
「其は素晴らしい!では行こう、今すぐ行こう!っていたぁ!!!」
立ち上がった瞬間にぶち当たる太宰さんの頭と国木田さんの顎。
ごめんなさい面白かったです。
「厭此は!お前達の会話が気になったとかそういう訳では!」
「気になったんですね…」
苦笑する。
国木田さんは嘘が苦手なんだなぁ、そう思った。
「もう僕は諦めます。どうぞ存分にご覧下さい」
僕はスマホを渡した。
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー!ありがとー!!夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ!やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね! (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました!最高に面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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