拾弐ノ咄 ページ12
家に帰ってすぐ、親と話した。
少し揉めたものの、最終的には僕の探偵社への入社(というよりバイト?)の許可を貰った。
最初はあんなに厭だった筈なのに、今は何だか嬉しくて。
次の日、学校からの許可を貰う為に承諾書を貰って、家から持参した判子を押してその日の内に提出した。
早いと笑われたが、僕も決意が揺るがぬ内に出したかったのだ。
其から放課後。
云わずとも判るだろうと、彼女は何も云わず、僕を見ていた。
僕も彼女を見た。
是(yes)とでも云う様に。
学校を出た僕達が向かう場所は只一つ。
「只今帰りましたわ兄様!」
「お、お邪魔します…」
「あら、そうじゃないですわよね?」
谷崎さんに抱き着いたナオミが云う。
僕は、笑って云い直した。
「只今帰りました!」
『武装探偵社』が一隅、怜と。
そう名乗れる日が少し待ち遠しい。
─────因みに。
「嗚呼、彼のドレス姿可愛かったなぁ」
「首領。その写真は?」
「中原君。厭ね、例の彼にドレスを着せたのだよ。そしたらほら、見てみ給え。こんなに可愛くなったのだよ。ノーメイクだよ。信じられるかい?!」
「ほぉ…確かに中性的で可愛らしいですね。…と云うよりも、何時の間に撮っておられたので?」
「エリスちゃんと遊んでいる際にね」
「あ、俺にも一枚焼き増しして頂いても構いませんか?」
「勿論だよ」
「私も欲しいのう?」
「姐さん」
「嗚呼、構わないよ紅葉君」
怜のドレス姿の写真は、マフィアの中で知らぬ者は居なくなったと云う。
「次はどんな服を着せようかしら♪リンタロウ!今度買いに行きましょ!」
「分かったよエリスちゃん!!」
(何か寒気が……)
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蛍(kei)(プロフ) - あんこさん» 深夜テンションの塊だなぁとは思ったけど突っ込まないでおく((( (2017年2月25日 12時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
あんこ(プロフ) - 蛍(kei)さん» いえー!ありがとー!!夢主君のドレスに突っ込まないでくれてありがとう深夜テンションでこれ殆ど書いたんだ← (2017年2月25日 9時) (レス) id: dcde93e978 (このIDを非表示/違反報告)
蛍(kei)(プロフ) - どもどもー、零御だぜ!やばいナオミちゃん可愛い……(( (2017年2月25日 0時) (レス) id: a4aa4c4dc7 (このIDを非表示/違反報告)
リズ - この作品面白いですね! (2016年11月13日 23時) (レス) id: 9929c522bf (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - あんこ様、太宰さんとの絡みを書いて頂き、ありがとうございました!最高に面白かったです!!これからも頑張って下さい! (2016年10月28日 19時) (レス) id: 3767d3feec (このIDを非表示/違反報告)
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