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あれから特になんの進展もなく、もうすぐ夏休み。
あ、進展が無いってのはちょっと嘘だった。

『みやくんは球技大会やっぱりサッカーにでるでしょ?』
「うん。それしかできないからね〜Aはバレーでしょ?」

そう。呼び方。
進展って程ではないのかもしれないけど、なんだか自然と呼び方が変わっていった。

『うん。私もそれしかできないから笑』
「あ、それは嘘だよ。俺知ってるんだからね。Aが運動神経抜群なの」
『ねぇ、なにそれ。やめてよ笑』
「体育の時でもすんげー目立ってるからね?」
『え、恥ずかしい』
「そんなことないよ。めっちゃかっこいいよ。運動してるA」
『あ、ありがとう…笑』

『でも、そんなこと言うならさ、みやくんも凄く目立っててかっこいいからね?!』

彼女はそんなつもりは無いんだろうけど、俺は単純だから期待してしまうんだ。
大袈裟かもしれないけれど、彼女の言葉一つ一つが俺の世界を輝かせてくれる。

『みやくん』

ほら、呼ばれ慣れた自分の名前も、彼女が呼んでくれるだけで素敵な響きに変わっていくんだ。

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作者名:杏仁豆腐 | 作成日時:2018年10月23日 16時

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