TIFFANY BLUE × ゼクシィ ページ31
*
TIFFANY BLUE
コックコート姿の彼が綺麗に盛り付けられた料理をサーブしている。
真剣に他のシェフと連携しながら次々と美味しそうな料理を作り上げていく。
丁寧にサーブしている彼は爽やかな笑顔を浮かべている。
***
薄暗いロッカールーム。
スーツにイヤモニを着けた姿の彼女が1人無造作にで左手の薬指にリングを着けている。
鏡で全身を確認して大きく息を吐いた。
1歩外に出ると、彼女は満面の笑みで周囲に笑顔を振りまいている。
***
ねぇ、壱馬?
…明日で付き合って5年目だよ?
キッチンで料理を作っている壱馬を遠目に机に伏せているAがぼーっと窓の外を見ている。
「昨日のカップルがね?めちゃくちゃ素敵で。
…はぁー、私も早くあんな結婚式したいなぁ」
そう言いながらAは机に両肘をついて彼の姿を見つめた。
「へぇーAがそう言うならそうなんだろうな」
壱馬は薄く笑顔を見せたまま料理を作ってテーブルに運んだ。
「あ、明日帰り遅くなる」
その言葉に一瞬、表情が固まったがAはまた微笑んだ
「わかった。じゃあ先に寝てるね」
***
「Aさん!来てもらってもいいですか?」
「あ、はーい!」
ロッカーに無造作にスマホを置き、指輪をポケットに入れたAは、後輩の後に続いてロッカールームを出て行った。
「でもなんでこんな指輪付けるんですかね?」
後輩が唇を尖らせて左手の薬指についた指輪を目の前にかざしている
「ウエディングプランナーだし、結婚してる人の方が信頼あるっていう頭の固い考えよね」
そう言ったAに後輩は先輩は彼氏いるじゃないですか、と肩を小突いた。
***
夜、彼の店に1人の女性が来店した。
「うわ、あのお1人のお客様、めちゃくちゃ美人すね…」
「あー…俺の彼女」
小さな声で騒ぎ立てるシェフの仲間たちに彼がぼそっと呟くとえぇ、とみんなが距離を置いた
ゆっくり彼が1つ1つサーブしていく。
彼女は美味しそうに食べていく。
作業をしながら彼は美味しそうに食べる彼女を嬉しそうに見ていた。
片付けに戻った壱馬の目に、Aが使っていたペーパーナプキンが飛び込んできた。
クシャッと置かれたその紙をゆっくり手に取った壱馬。
その紙には小さく一言書かれていた。
“ありがとうございました。”
彼はその紙をじっと見つめて何か考えるように俯いた。
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美紀(プロフ) - EXILE TRIBE大好きです❤️コロナとか温度差で体調に気をつけましょう (1月10日 14時) (レス) id: fa15550fa1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅ(プロフ) - Part2が公開されるのを楽しみに待ってます!頑張って下さい! (2023年4月6日 1時) (レス) @page50 id: 8e291ea386 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 楽しみにしています! (2022年8月30日 22時) (レス) id: f640fa464a (このIDを非表示/違反報告)
シェリー(プロフ) - aiさん» コメントありがとうございます!いずれ全体公開にする予定です!!まだ作品が1話もない状態ですので、いくつかお話を載せてから公開にしようかと考え中です。もう少しお待ちいただけると嬉しいです! (2022年8月30日 22時) (レス) id: 59ca19efa6 (このIDを非表示/違反報告)
ai(プロフ) - 作品が大好きで繰り返し読んでいます! Part2はパスワードが掛かっていますが、公開する予定はないでしょうか? 早く続きが見られるのを楽しみにしています! (2022年8月27日 12時) (レス) @page50 id: f640fa464a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シェリー | 作成日時:2019年12月11日 20時