・優しいところが好きじゃない ページ11
レオが向かったのは──…？
一方、いつきとあんなは、2人で歩いていた。
いつき「……なんか、乗りたいのある？」
あんな「んー、ないかな 笑」
いつき「ないんだ 笑」
あんな「それより、一緒におしゃべりしたいかも」
あんながそう言うので、いつきとあんなは並んでベンチに座った。
いつき「なんか、ベンチでいい？」
あんな「うん」
そして、並んで座るとあんなが先に切り出した。
あんな「…今、正直困ってるでしょ」
いつき「……え？」
あんな「なんか、結構一途なタイプそうだし」
いつき「……あー、そうかもね」
あんな「だよね……」
そこであんなが頷き、俯いた。
が、すぐに顔を上げた。
あんな「その子よりも頑張ったらさ、私にも可能性あったりする？」
そう問い、真っ直ぐな目を向けるあんなにいつきが笑った。
いつき「え、いやぁ、ありがたいけど…わかんないな」
あんな「……正直だね、…なんか」
いつき「そこまでちゃんと言わなくてよかった？」
あんな「うん」
しかし、1呼吸おいてあんなが続けた。
あんな「でもいいよ。わかんないってだけだもんね」
いつき「えぇ？ 笑」
あんな「ゼロじゃないってことでしょ」
いつき「えー、…それもわかんない」
あんな「でもないって言い切らないってことはあるかもしれないでしょ？」
あんながそう力強く言うので、いつきもまた笑った。
あんな「はー、……可能性がほぼゼロだーって考えるとなんか少し残念だけど、…ある意味頑張れそうかも」
いつき「凄いね」
あんな「だって、…どうせ頑張るしかないし」
いつき「え、…ごめん。えっと、あんなちゃんは、俺が……？」
あんな「第一印象で、いいなぁってなった人だよ」
«工藤『おっとぉ？』
«ゆいP『これはやばい！！ 笑』
«工藤『やばい！ 笑』
いつきもそれに頷いてあんなを見つめた。
いつき「応える応えられないとか、そういうのは置いといて、ありがとう」
あんな「えぇ？ 笑」
いつき「……嬉しいよ、やっぱり」
そう言って笑ういつきに、あんなも笑った。
一方、レオはある人のところに向かっていた。
レオ「あ、なつき」
なつき「あ、レオくんが来ましたよ」
A「え？」
振り向く、Aにレオがわざとらしく眉と口角を上げた。
A「メリーゴーランドに来た？」
そう言い笑うAにレオはゆっくり首を振った。
レオ「俺の気持ちに決着をつけに来た」
・作者より+ここまでのあらすじ→←・誘われなかっただけ(+作者)
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作者名：シェリー | 作成日時：2021年11月9日 0時
