どういうわけか、煉獄さん。3【煉獄杏寿郎】 (ページ47)

今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:32,045 hit

嫌悪はページ47

任務が無事に片付き、他の隊士たちと解散してから、煉獄は再び立ち止まり考えていた。

(いや、)

「彼女の伴侶は俺だ。不甲斐ないことで悩むな。」

煉獄はムンっと前を見据え、蝶屋敷へと足を踏み出した。

-----

『胡蝶さーん。私そろそろお暇してもいいですか？』

特段命に別状がない自分の身体を見て、寝転がりながら点滴を替えに来た胡蝶に話しかけるA。

途端に背を向けている胡蝶の動きが止まり、何やら雰囲気が変わったのがAにも分かった。

(あ、、地雷、？)

と思った時にはもう遅く、

「今、なんて、？」

青筋を浮かべた胡蝶さんと目が合い、

『なんでもないです！』

間髪入れずに告げ布団の中に避難した。

「はあ、」

布団の外から胡蝶さんのため息が聞こえる。

「Aさん、貴女はここ数ヶ月遡っただけでも、ここにいる期間が長すぎます。つまり、怪我をしすぎだという事です。もっと、」

一瞬静まり返る病室。

「ご自分を大切に。」

その一言に、ドキンとする。

「煉獄さんに、あまり心配をかけてはいけませんよ。」

その優しい声に、

『、はい、。』

Aは小さな声で反省を交え呟き、

その声を聞いて胡蝶は微笑むと、布団の上からAの頭を撫でて、病室を後にした。

-----

『、会いたい。そして、ちゃんと伝える。』

布団の中で目を閉じた。

『杏寿郎さん、私は貴方が大好きで、貴方以外は本当に何も、要らないです。』

『貴方がもし、他の方から好意を抱かれたら、自信のない私はものすごく不安になるでしょう。ですが、杏寿郎さんを、信じます。だからお願い、貴方にも、私を信じてほしいです。』

『天上天下、私の帰る場所は貴方しか、杏寿郎さんしか、いないって事を。』

『って、本人がいない中布団の中で怪しすぎますが、、。』

布団の中にいるのがだんだん苦しくなってきて、外に顔を出そうとした。

その時、

「俺も、君が好きだ。」

!!!!

しばらく布団にいたせいで頬を赤くさせながら、Aはその声の主に驚き、勢いよく顔を出した。

『、杏寿郎さん!!、えっと、いつから、』

恥ずかしすぎる。

「うむ！胡蝶が君に、俺に心配をかけるなと叱責していた時にはもういたな!!」