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「Aさん、こちらは終わりました！」
『そうですね！すぐに応援要請のあった場所に向かいましょう！』
結局炭治郎さんと二人で鬼を倒した私達は、隣山で苦戦している部隊に加勢に行くことになった。
走りながら話す。
「Aさん、伍ノ型って、爆破の技なんですか？カッコよかったです！」
炭治郎のキラキラした目に苦笑いするA。
『あー、いや、あれは誤爆というか、。宇髄さんが火薬玉を下さったので新技を練習中で、もともとの山月に爆破を加えているのですが、、。山火事になりそうなので、そろそろ諦めようかと思っているところです、。褒めていただけて嬉しいのですが、私に派手な技は向いておりませんね、。』
あはは、と力なく笑うAに、炭治郎は、
(月光？だったっけ。あれも派手な技だと思うけどなぁ。)
気づいていない本人に笑みを向けた。
----
「Aさん、」
『、ええ。この辺りのはずなのですが、』
さらに進むと、そこには、壊滅状態の鬼殺隊の中、一人鬼に向かう岩倉の姿があった。
血が流れ、今にも倒れそうだ。
瞬間、Aは全力疾走し、出遅れた炭治郎は焦りながら後をギリギリ追った。
---
「やっぱ俺、弱いかも。そりゃ炎柱、選ぶよね。」
自嘲したように笑うと、岩倉は刀を地面に落とした。
(A、結構まじで好きだったんだけどな。うまく、いかないなぁ。ま、死ぬから関係な、)
?!
鬼が迫り、死期を悟った瞬間、空の満月と何かが重なった。
それは地面に落ちてきているようで。
「な、に、。」
岩倉が目を逸らせずにいると、
『甲の隊長の岩倉さんが諦めてどうするのですか！』
−ザシュッ
刀を目一杯振りかざし、太い頸を切り落としたのは、月の羽織を翻したAだった。
「っはぁ、はぁ、Aさん速すぎ、、。もう終わっちゃったの？、」
膝に手を付きながら、炭治郎は苦笑いしながらその様子を見た。
死期を悟った自分を2度も助けた存在。
「A、。」
もう、好きとしか思えなかった。
『岩倉さん、よくお一人で最後まで。炭治郎さん、まだ息のある方を探しましょう！』
何事もなかったかのようにテキパキ動く彼女の、羽織を瞬間的に掴む。
?!
『な、なんでしょう、？』
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作者名：anna | 作成日時：2021年11月19日 11時
