幸せの在り方と敬意 ページ35
『ごめんなさいぃ、』
目覚めたAは、眠ってしまったことや、
胡蝶や不死川への態度を謝罪した。涙目で。
「気にするなァ。」
「そうですよ?まぁ、強いて言うなら、煉獄さんの殺気が伝わってきたくらいですかね?ふふっ、」
『ありがとうございます、ん?殺気?』
ぐるんと後ろを向くと、杏寿郎さんが口を真一文字にして、素知らぬ顔を通そうとしていた。
『杏寿郎さん、?また嫉妬ですか、?』
Aに聞かれ、煉獄は額に汗を滲ませる。
そんな煉獄にAは近寄ると、
−ギュゥ、
抱きしめて、
『本当にしょうがないですね。杏寿郎さん、私は貴方がとても大事で仕方がないのですよ、』
と、囁いた。
姿勢正しくなる煉獄と、
「もォォォ!!とんだけイチャつくんだよォォォ!!!!羨ましいィィ!!」
善逸の叫び声。
「ま、いいんじゃないの?みんな、生きてるんだから。」
時透の達観したようなセリフに黙る鬼殺隊士達。
煉獄から身体を離すと、
『そうだ皆さん、ご挨拶遅れました、。』
と、振り向きざまにAが苦笑いした。
『今日は、私共のためにお集まり頂きまして、ありがとうございます。私は、皆さんと共にありたい。命ある限り幸せに生きていきたい。こんな幸せな日々をくださって、本当に、本当に感謝しております。』
頭を下げたAを見て煉獄も立ち上がり、二人でしばらく頭を下げた。
---
「派手にいい式だったぜ。」
帰り道宇髄が呟くと、
「そうだな。」
と伊黒が同意した。
もちろん他の柱たちも。
「さて、今日は鬼殺は休みだ!煉獄とAは今からやる事やるだろうから俺たちは飲み直そうぜ!!」
宇髄が言うと、
「下品だ。」
冨岡が呟き、
「そうですよ、宇髄さん。」
胡蝶は微笑みながら告げた。
「ま、でもいいんじゃねェかァ。こんな日は二度と来ねェかもしんねェ。」
不死川が言い、
(思い切りのいい不死川さん、素敵!!!!)
蜜璃は心の中で叫んだ。
その時無一郎があくびをした。
時刻は夕暮れ。空には星が光り、空気は澄み渡っている。
「僕は眠いから帰るね。」
「ならば俺が送って行こう。皆、今日はありがとう。」
行冥が時透を抱き上げた。
柱たちは、穏やかな夕暮れを楽しみながら、宴の余韻に浸っていた。
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Anna(プロフ) - REI様、コメントありがとうございます。自分としても、そこを気をつけたいと思っておりましたので、そう言っていただけてとても嬉しかったです。これからもぜひ物語を見守ってくださったら有り難いです! (2021年11月19日 8時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - 言葉の使い方、文章がとても綺麗でどタイプです(*'ω'*)応援してますっ! (2021年11月19日 4時) (レス) id: a2d58e6a6b (このIDを非表示/違反報告)
Anna(プロフ) - 柚葉様、はじめまして!コメントありがとうございます!同類ですね笑 更新楽しみにして下さっていて嬉しいです!しばしお待ちをー! (2021年11月16日 18時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 初めまして。生きていてほしかった人でございます。一気に読ませていただいております。更新楽しみです(^.^) (2021年11月16日 15時) (レス) @page39 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
Anna(プロフ) - milk様 素敵なコメントありがとうございます!嬉しいです!ワクワク展開にしていけるように精進いたします! (2021年11月11日 10時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:anna | 作成日時:2021年11月7日 17時