越える4(番外編) ページ24
あれから、
出直しますとは言ったものの、、
(杏寿郎さんに迷惑かけるのやだなぁ、)
という気持ちから、なかなか自分から煉獄家に赴けずにいたある日。
一通の文が届いた。
『ん?要さん?』
見ると差出人の名は"煉獄槇寿郎"とあった。
!!
『え、あ、手切れかな?決闘とか?』
色々と妄想しながら文を読むと、そこには端正な字で、
月波A殿
煉獄家に再び来られたり。
煉獄槇寿郎
と書かれていた。
(、、、?ん?)
------
そういうわけで、私は再び槇寿郎さんと向き合っています。
杏寿郎さんは、廊下で腕を組みながら壁にもたれ、黙って私達の話を聞いている。その空気はなんだか、
(怒ってる?)
ように思えた。私が帰ってから何かあったに違いなかった。
『あの、』
私から話かけると、
「その、怪我は、大丈夫か。、すまなかった。」
!
今の私は、頭と手のひらに包帯がぐるぐる巻きの状態だ。
それというのも、
--------
あのあと蝶屋敷に行った私は、
「あらあら、随分と派手にやられましたねぇ?」
という胡蝶さんと、
「ひどいです!」
「いくら元炎柱様だとしても!」
「A様にこのような仕打ちは酷すぎます!!」
なほちゃん、すみちゃん、きよちゃんに処置されていた。
『いえ、私が避けなかっただけですので、』
苦笑いすると、
「どうして、?」
カナヲが呟いた。
『受け止めようかなっ、て?』
と笑うと、
「A、バカなの?酒瓶を頭で受け止められるわけないじゃない。」
と静かに言われた。
『あはは、酒瓶、じゃなくて、"気持ち"をね。』
槇寿郎さんの孤独を受け止めたかった。
かつて私が抱いた底なしの恐怖を。
「だとしても、やり方が不器用すぎます。一歩間違えれば死にますよ?柱が酒瓶で死んだなんて、笑えません。」
胡蝶さんのお叱りに苦笑する。
『その通りですね、。他にやり方もわからずで、、』
胡蝶さんは処置が終わり椅子から立ち上がると、
「Aさんの想いは、届いていると思いますよ。ですので、次に煉獄さんのお宅に行かれる時は、一声かけてくださいな♪」
と言った。
私は言葉の意味が分からず頭にはてなばかりを浮かべたが、その胡蝶さんの言葉の真意を、今朝初めて知る事となった。
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Anna(プロフ) - REI様、コメントありがとうございます。自分としても、そこを気をつけたいと思っておりましたので、そう言っていただけてとても嬉しかったです。これからもぜひ物語を見守ってくださったら有り難いです! (2021年11月19日 8時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
REI(プロフ) - 言葉の使い方、文章がとても綺麗でどタイプです(*'ω'*)応援してますっ! (2021年11月19日 4時) (レス) id: a2d58e6a6b (このIDを非表示/違反報告)
Anna(プロフ) - 柚葉様、はじめまして!コメントありがとうございます!同類ですね笑 更新楽しみにして下さっていて嬉しいです!しばしお待ちをー! (2021年11月16日 18時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - 初めまして。生きていてほしかった人でございます。一気に読ませていただいております。更新楽しみです(^.^) (2021年11月16日 15時) (レス) @page39 id: 33c3d87eb8 (このIDを非表示/違反報告)
Anna(プロフ) - milk様 素敵なコメントありがとうございます!嬉しいです!ワクワク展開にしていけるように精進いたします! (2021年11月11日 10時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:anna | 作成日時:2021年11月7日 17時