花街の接客 ページ45
時は流れ5日程経過し、
「祐!梅の部屋にお酒運んで!」
『はい!』
なんとも普通に働いていてしまう日々が続いた時だった。リーダーと休憩をしていたら、突然、
「最近、見世がたまに変な空気になるねぇ。まぁ長く働いていると些細な変化も気になっちまってねぇ。」
と言われた。
『空気が変、?どういう風に変なのですか?』
(鬼?)
するとリーダーは、頬に手を当て、
「口じゃ言いにくいんだけどねェ。ほら、最近吉原が物騒なのは知ってるわね?その流れが、こっちに来ている気がするんだよ。あ、ほら休憩終わり!菊の部屋を整えておくれ!」
と言った所で話は打ち切られた。
(鬼?だよね。)
Aは気にしながらも、仕事に戻った。
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熱燗を山吹の部屋に運ぶ途中、
部屋の中から、
「ごほっ、ごほっ、」
と咳き込む声がした。
Aは立ち止まり、部屋を確認する。
(ここは、三郷姐さんの部屋?)
中を覗こうとしたら、
「三郷は今日病に臥せってるよ!まったくこの忙しい時期に迷惑な話だ。このまま長くなりそうなら客を取らせるわけにはいかないねぇ。」
と、女将さんが後ろから歩いてきた。
「今夜は客が多いから大変だよ。」
歩いていこうとする女将さんを呼び止める。
『女将さん!私では、三郷姐さんの代わりにはなりませんか?』
三郷姐さんは、入った初日から右も左も分からない私に親切にしてくれた優しい方だ。
「え?あんたが?今日は確か初回が入ってたから、じゃあそっちについとくれ!女中の手が回らなくなったら呼ぶから、それまで頼むわね!」
「わかりました!」
正直、お座敷遊びは分からないけれど、5日間見てきたからある程度の立ち回りは分かるだろう。
「ごほっ、祐っ、」
中から三郷姐さんの声がした。
『はい、入っても宜しいでしょうか?』
「いや、お前に移すと悪いから、そこで聞いてくれ。、その、本当に、ありがとう。」
どうやら今の私と女将さんとの話を聞いていたようだった。
『大丈夫です。姐さんのお客様で、何か気をつけたほうがいい事はありますか?』
「ごほっ、特にないけど、祐は可愛いから、しつこい客には気をつけるんだよ。ごほっ、うっ、ごほっ、はぁ、はぁ、」
『姐さん、分かりました!あの、よくお休みになってください、。』
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Anna(プロフ) - milk様!おまたせして申し訳ないです、。やっと編集できました!ありがとうございます!続編もなかなかの亀更新ですが、何かあればまたコメントお待ちしております! (2022年1月17日 1時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
milk - こんばんは(*^^*) 夜分遅くにすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが。。。 日常的に変化することのここの部分 ○○←名前が笑顔になると、不死川は怪訝そうにそっぼを向いた。 これ正しくはそっぽを向いた。ではないんでしょうか? (2021年11月9日 0時) (レス) @page36 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
Anna(プロフ) - コメントありがとうございます!細やかに読んでいただけて嬉しい限りです!ここは、作者目線の客観的な文章にしたくて呼び捨てにしております!違和感ありますか??他は、夢主様と煉獄さんの主観目線です。基本呼び捨ての場面は客観的だと捉えてもらえたら嬉しいです! (2021年11月7日 8時) (レス) id: 6165e310c0 (このIDを非表示/違反報告)
milk - 続けてのコメントですみません(>_<) これさんが抜けてませんか? その前まではずっとさん付けでしたのに…。 (2021年11月7日 8時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
milk - おはようございます(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません。。。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 胸に炎をのここの部分 ○○←は無意識に、煉獄にギュッと抱きついた。温もりを求めるように。 (2021年11月7日 8時) (レス) @page21 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:anna | 作成日時:2021年10月26日 20時