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15.プリンと純真 ページ15
〆．
「実は、おとんに認められてんねん！おとんもAのことお気に入りやったし、全然ええで〜って。おかんなんか、娘ができるん嬉しいわぁ言うとったし」
「…………………本当？」
「ほんまほんま！！」
大毅くんは、私が目覚めるまでずっとそばにいてくれたらしい。
今はたまたまプリンを買いに行ってたんだって。
王様がすることじゃないのに、それがまた大毅くんらしい。
「はい、あーん」
「じ、自分で食べれるし、いやその前にしばらく点滴だったからいきなりプリン食べたら……」
「……………ぶぅ」
拗ねる大毅くんは、プリンをばくばく口に運ぶ。
「ちなみに、おばさんらの処分やけど」
「あ……」
「牢獄で、」
「牢獄！？」
「受刑者の飯作る職に就かせたわ」
「……………！？」
「もちろん、刑期を終えてからになるけどな？働いて汗流したら考え変わるんちゃうかな思うて」
いひひ、と並びのいい歯を見せて笑うあなたは、
きっと私が恋したあの日のままの純真さを持っている。
「…………ありがとう」
血の繋がった母と姉であることに違いはない。
安心して胸をなでおろした私を、
大毅くんは愛おしいものを見るような瞳で見つめた。
〆．
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作者名：はゆな
| 作成日時：2019年8月24日 19時
