【名探偵コナン】なんか知らんが縮んでた【松田陣平】

File.021 ページ23

「──であり、この数式は……───」


担任が何かを説明しているのを聞きつつも、頭は全く正常に働かない。
何故なら7徹明けだから。

あの後赤井の死について片っ端から調べまくった。
そしたらあの仮説が明らかに説明できるようになったのだ。

FBIが凄い味方を付けたとか、それがまだ小学生だとか…この情報は手に入れるのに滅茶苦茶時間がかかったが、その小学生の味方とやらが新一...いや、江戸川コナンだったとしたら。


全て辻褄が合うのだ。


どーせ私をこれ以上巻き込むまいと新一は話してくれないだろう。
ここは探りを入れてみるか...



「────じゃあ江戸川、この問題の答えは？」

「えっ……と」


窓から見える青空を見ていた視線を黒板へ戻す。

クラスメイトほぼ全員がコチラを凝視しており、担任は全く話を聞いていなかった私を睨むように立っていた。


だがな担任よ。
このくらいの問題、五秒で解けるわ、オッホッホッ……馬鹿言ってないでさっさと答えてしまおう。


「2520になります。」

「せ、正解……」


ちょっと悔しそうにする担任から視線を外し、また窓の外を眺める。


んー、だとしてもどうしよう。さすがに家族に探りなんて入れたくない。信用していないみたいで嫌だ。

それに入れるとしても、新一は頭が切れる。探りを入れていると直ぐにバレて、嘘の情報を教えられるかもしれない。……いや、でももしかしたら私を使えると判断して全て話してくれるかも。

……言い方が悪かった。新一は“使える,,なんて考えない。信頼、と考えるのだろう。
まるで私達のように。


ふふ、と無意識に笑みを零す。
暫く会っていない野郎共(友人達)は、元気にしているだろうか。

私の事、ゼロはちゃんと言ってくれたのかな。
なんて思ってくれたのかな。
悲しんで、くれたかな。


そこまで考えて、首を振る。
今はナシだ。

彼奴らの事は、一旦忘れよう。
悲しくなって、会いたくなるだけ。

私の唯一の友に、会いたくなるだけだから。


私は亡霊。
亡霊は、もう誰も見えないだろう。




＿＿＿＿＿＿＿
ちなみに作者は数学知りません。つか習ってない。
夢主ちゃんが答えた数字は適当です。


＿＿＿＿＿＿＿
舞さんへ。

コメ欄では返信出来なかったのでここで。


ありがとうございます！そう言って頂けると光栄です！！！

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