異能力【夜明け前】伍

彼女 ページ18

図書館からの帰り道。



探偵社には帰らず、探偵社から離れたカフェに来た。



窓からは大桟橋がよく見える。



『あ、ひぐっちゃん！』



樋口｢Aさん！こっちこっち！｣



スーツ姿では無い所を見ると仕事は休みだったのだろう。



なんでこの人マフィアやってるンだろ…


『傷は大丈夫？』



樋口｢多分、平気。まぁ、身体にはかなりの包帯が巻いてるンだけどね｣



ひぐっちゃんは袖を捲り、包帯を見せてきた。



『血だらけだったもんね』



樋口｢そんな事より！何食べます!?此処のパンケーキ美味しいんだよ！｣



このままじゃ太宰さんみたいだね、と笑いながらパンケーキを注文したひぐっちゃん。



…なんでマフィアやってるンだろ(2回目)



そこからは他愛のない話をしていた。



芥川先輩がカッコイイだの、森さんの治療が痛いだの、資料作りに追われてるだの、



…愚痴しか言ってねぇ



でも、戦場で戦った相手だとは分からないだろう。



それ程、2人で笑いあった。

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