島崎春樹の居る場所 ページ12
太宰さんが織田作の墓に寄っかかって昼寝を開始してしまった為私は気になっていた木の下にあるもうひとつの墓を見に行った。
ただ単に2つしかない木の下にあるお墓。
そのひとつは織田作なのだ。
ほんの少しの好奇心。
墓を覗き込む。
そこには信じられない名前が書いてあった。
【島崎春樹】
”島崎春樹”とは、島崎藤村の本名である。
島崎藤村と云う名の文豪といえどその正体は私の祖父なのだ。本名位知っている。
祖父の…墓がある。
ココに…居る
私はスミレの花束を創り供えた。
スミレの花言葉《小さな幸せ》
ココにいたんだね。おじいちゃん。
私はそう思いながら手を合わせる。
すると後ろに気配を感じた。
『貴方はココに私の祖父がいた事を御存知でしたか?』
「島崎春樹というのは藤村の本名だったのかい?」
太宰さんだと思い顔を見ず聞いていたが、思ってた声と実際に聞こえた声は全くの別人だった。
隣にいたのは森鴎外。
太宰さんは完全に寝入っているのか気がついていない。
『も、森さん…』
森「そんなに固くならないで。今回は藤村の一友人として墓参りに来ただけだから。」
墓の前で手を合わせる森さんはポートマフィアの首領の部屋で会った時とは全く違う顔であった。
いやぁ…なんでこんな奴とおじいちゃんは仲がよかったのだろう。
だって、文〇ルの方では独歩くん(文〇ルの)とかの方が仲良かったよね!?
前世での人格は分からない。…が、文〇ルではこんな人と仲良くする様なタイプではない。
『祖父は…どんな人でしたか?』
森「藤村は…自分の仕事は人の生命を殺める仕事だからと取材を欠かさなかった。性格は暗くなんか微妙に病んでたかな。よく
『文字が並んでるだけなのに、文章になると凶器になる、面白いよね』
って云ってたなぁ」
取材を欠かさない程、人の生命を大切にしていたんだ。
てか、良くわかるぞその言葉。確かに言葉じゃなにも出来ないのに文章になると人を傷つけていく。
ほら、例えば悪女を倒すような話。よくあるじゃん。主人公がどんなに強い心を持っていても口から放たれた文章は心を傷つけていく。
悪女が居た時代があったのかな?((
157人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゅん(´・ω・`)(プロフ) - 伊織さん» 多くの漢字ミスの指摘、ありがとうございます……!今確認出来ました物は全て直したつもりです。また何かミスがありましたら、コメント頂けると大変有難いです。ありがとうございました! (2021年5月23日 1時) (レス) id: 3c180a7803 (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - ページ11ー織田作:ホワイトレースフラワーを備える←間違い、供える←正解。だと思います (2021年5月16日 1時) (レス) id: 399c3e6058 (このIDを非表示/違反報告)
伊織 - ページ1ー贈答品:贈呈品、ではないですか? (2021年5月16日 1時) (レス) id: 399c3e6058 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:しゅん(´・ω・`) | 作成日時:2018年7月5日 21時